※注意※
VIP SS投稿分。
オリジナルの「仮面ライダーW」の世界ではなく
リ・イマジネーションされたディケイドワールドでの「Wの世界」の話です。

大体の設定は同じですが、大きく省かれたり、加えられた点もあるのでご注意ください。
(照井・亜紀子・園咲家のメンバーは出ません。名前も微妙に違います)

その割にはディケイドは活躍しません。
あとご都合主義も目立ちますのでご注意ください。

以上ご了承であればどうぞ ↓↓↓
士 「ここは…ダブルの世界か…」

ユウスケ「今回は探偵かよ? 俺たち、何か探さなきゃならないのかな?」

士 「さぁな。しかし、どんな服も着こなしてしまうとは…罪だな」

ユウスケ「言ってろって。
   でもさ、ここじゃ仮面ライダーは都市伝説ってやつみたいだな。ほら、これ」

WindWalker『特集・風都を守る仮面の戦士?!求む、目撃情報!』

ユウスケ「雑誌に仮面ライダーの記事だってさ!凄いよな~」

士 「ああ、コイツは知ってる。前、一緒に戦ったことがあるんだが覚えてないか?」

ユウスケ「そうだっけ? あのあたり、俺 記憶あいまいなんだよな~」

士 「覚えてるだろ、お前…。しかし、黒と緑で真っ二つか。凄いセンスだな」

ユウスケ「お前だって結構なもんだぞ、士。
   最近は俺みたいな正統派のデザインが―――」

夏海「遅いですよ、士君にユウスケ! ほら、こっちが風都タワーへの道みたいです」

ユウスケ「はいは~い!…夏海ちゃん張り切ってるなぁ。
   ま、この世界についた時からあのタワーが見たいって言ってたもんな。
   それに付き合うなんて、珍しいぞ、つ・か・さ♪」コノコノー

士 「やめろってバカ!そういうんじゃない。
   ただ、あの場所に行けば俺がやるべきことが見つかりそうなだけだ。
   被写体としても面白いしな」パシャ

ユウスケ「またピンボケだろ~? いいからさ、ほら、早くいこうぜ!」

士 「やれやれ…」

士 「ん?なんだ、これは…『W』?」

[ W ]ヨ

強盗「邪魔だ!どけぇ!」

士 「うおっ!こいつ…ドーパントか!」

強盗「おぉ、丁度いいぜ。お前を人質にして逃げ切ってやる!」

ドゴーン!

士 「勝手に出てきてよく言うな!変身!」

カメンライドゥ…ディケーイ!

士 「ハァーッ!」

強盗「変身した?!チッ、こいつが仮面ライダーかよ!!」

ドカッバキッ

強盗「ぐ、ぐう…」

士 「たいしたことないな。これで決めてやる!」

??? 「待て!!」

士 「なんだ?!」

翔太郎「見つけたぜ、泥棒野郎。おとなしく警察にしょっぴかれな!」

強盗 「ケッ、探偵風情がうるせえよ!テメェから殺ってやる!」

翔太郎「残念だったな…」<ジョーカー!

翔太郎「変身!!」

ジョーカー!デンデンデデデーデーン♪

翔太郎「さぁ、お前の罪を数えろ!」

士  「あいつは…!」

強盗 「なっ…テメェも仮面ライダーかよ!クッソ、これでもくらえ!」

ドガン!

翔太郎「甘いぜ」ヒラリ

強盗 「何っ?!」

翔太郎「さっさと決めるぜ」

ジョーカ!マキシマムドライブ

翔太郎「ライダーキック!!」

ドガーン!

強盗 「う…うう…」

翔太郎「メモリブレイク完了…だな。あとはムショで、お前の罪を償いな」

プィン←変身解除音

士  (こいつがこの世界の仮面ライダーか…。しかし妙だな。
    俺が知ってるダブルは、確か…)

翔太郎「アンタのおかげでこいつを捕まえることができた。礼を言うぜ。
    ところで、見ない顔だが…」

士  「俺はただの通りすがりだ。ところで、お前…」

フィリップ「翔太郎!待ってくれ、翔太郎!!」

翔太郎「!
    悪い、今、アイツにつかまるわけにいかねえんだ。またな!」

タッタッタッタッタ…

士  「なんだアイツ…」

フィリップ「翔太郎…」ガクッ

士  「お、おい?!大丈夫か?」

フィリップ「頼む、行かないでくれ、翔太…郎…」バタン

士  「おい?!しっかりしろ、おい!」


―――光写真館

フィリップ「う~ん…」

士  「気が付いたか」

フィリップ「ここは…?」

士  「俺の家だ」

夏海 「正確には私とおじいちゃんの家ですけどね。士君は居候です」

栄次郎「そうそう。今コーヒー入れてるから待っててね~」

フィリップ「そうか…僕は倒れて…。君たちが助けてくれたのかい?」

士  「ああ。お前がいきなり道端でぶっ倒れたから、仕方なくな」

夏海 「士君!もう、すみません。口が悪くて」

士  「うるさいぞ夏みかん。俺は真実を言っているまでだ」

ユウスケ 「まあまあ、二人とも。そのへんにして」

フィリップ「フフ…仲がいいんだね。ありがとう、助かったよ」

ユウスケ 「いいっていいって。それよりもさ、何かあったの?うなされてたよ?」

フィリップ「…そうだ!翔太郎は?!」

士  「お前が追いかけていたやつなら、逃げていったぞ」

フィリップ「そうか…だろうね…」

士  「で、お前はなんであいつを追ってたんだ。
    噂の仮面ライダーでも捕まえようとしてたのか?」

フィリップ「仮面ライダーだって?」

士  「ああ。アイツが仮面ライダーの正体なんだろ?」

フィリップ「なぜ君がそんなことを…」

士  「見てわからないか? 探偵だからだ」

ピラッ 『光探偵事務所 探偵 門矢士』 

士  「見ての通り、名探偵だ。ちなみに、こいつらは俺の部下だ」

ユウスケ 「酷いぞ士!もう毎回のことだからいいけど」

フィリップ「君も探偵なのか。奇遇だね」

夏海 「君も…ってことは、あなたも?」

フィリップ「ああ。僕はフィリップ。鳴海探偵事務所の探偵さ」

ユウスケ 「フィリップ? じゃ、君ってハーフ…」

フィリップ「いや…この名前は通り名だよ。僕の恩人が名づけてくれたんだ」

士  「ふうん。で? 困ってるなら話を聞いてやるぞ。なにせ俺は名探偵だからな」

夏海 (士君、ノリノリですね…)

ユウスケ (結構気に入ってたんだな、士…)

フィリップ「ありがたいけど遠慮するよ。これは、僕らの問題だ」

士  「そうか…。じゃあ、俺から聞きたいことがある。
    あの翔太郎とやらが変身していたライダー、噂になってる姿とは違っていたようだが…」

フィリップ「それは…少し、事情があるんだ」

士  「事情、ね…。お前があいつを追っていることと、何か関係がありそうだ」

フィリップ「それは…」

海東 「これが、原因かな?」<スカルゥ!

士  「海東!お前、さっそく…」

フィリップ「そのメモリは鳴海さんの…!なぜ君が持ってるんだ?!」ガタッ!

海東 「おっと、駄目だよ。これは僕が見つけたお宝さ」

フィリップ「返せ!返してくれ!!」ガタン!

夏海 「フィリップさん!大丈夫ですか?!」

士  「やめろ、海東!お前、何を知ってる?」

海東 「僕が知ってるのは、つい最近、一人の仮面ライダーがこの世を去ったことくらいさ」

士  「この世を去った…?」

海東 「ああ…このメモリの持ち主、仮面ライダースカルがね…。
    そしてその原因を知っているのは―――」

海東 「君だろ? フィリップ…いや、園崎来人クン」

フィリップ「僕の名前まで…。君たちは一体何者なんだ? 奴らの仲間なのか?!」

士  「気にするな。ヤツはただのコソ泥だ。
    それと…俺たちはお前が言う奴らの仲間でもない」

ユウスケ 「そうだよ!俺たちはむしろ人助けのために働いてるっていうか、なっ、士!」

士  「そういうのとも違う気がするが…」

夏海 「大樹さんのせいで混乱しちゃいましたけど、私たち怪しいものじゃないんです!
    信じてください!」

海東 「ひどい言われようだね」

フィリップ「……君たちが何者だろうと、僕の罪は消えない。
    懺悔には、ちょうどいいかもしれないな…」

士  「話してみろ。聞いてやる。俺は…通りすがりの名探偵だからな」

フィリップ「探偵、か…。僕も少し前まで探偵を名乗っていたんだ。相棒の、翔太郎と一緒に…」

ユウスケ 「翔太郎って、フィリップくんの相棒だったのか…。じゃあなんで…」

夏海 「しっ!ちょっと黙っててくださいユウスケ!」

ユウスケ 「ゴメン…」

フィリップ「僕の本当の名前は園崎来人。
    この街にはびこるガイアメモリ犯罪の親玉…園崎琉兵衛の息子だ。
    僕は昔、事故でガイアゲートという、地球とリンクした穴に落ちてしまったんだ。
    僕はその時死んだはずだった。でも、偶然が重なり、僕は復活した…」

ユウスケ 「えっ?!それじゃ、フィリップ君は一度死んじゃってるってこと?」

フィリップ「ああ。今の僕は、地球の記憶によって再構成された存在さ。
    そのおかげで、僕は地球の記憶…地球(ほし)の本棚とリンクすることができる。
    これは、つい最近知ったことなんだ。僕も長い間知らなかった、僕自身の秘密さ。
    二年ほど前まで、その知識を使って、僕はメモリの製造に加担してきた。でも…」

フィリップ「ある日、僕の前に鳴海さんが現れた。
    鳴海さんは、僕を救いに来てくれたんだ。
    琉兵衛の手にかかって死んだ、母の遺言通りに…」

士  「鳴海、というのがこのメモリの持ち主なのか?」

E[ スカル ]

フィリップ「ああ。それは、鳴海さんがスカルに変身するのに使っていたメモリさ。
    母は、琉兵衛に隠れて二つの発明をしていたんだ。
    精神に変調をきたすことなく、メモリの力を引き出す方法をね。
    一つは、鳴海さんのためにロストドライバー。そして、もう一つ…」

海東 「それは、ダブルドライバー…!お宝だね」

フィリップ「僕と、もう一人…精神と肉体を一つにすることで力を発揮する、
    ダブルドライバーを作り上げたんだ。琉兵衛を止めるために…。
    僕は鳴海さんの探偵事務所にかくまわれて、そこで翔太郎と出会った。
    鳴海さんはスカル、そして僕と翔太郎はダブルとして、この街の平和を守っていたんだ」

士  「つまり、翔太郎はお前の相棒ということか」

ユウスケ 「士、それはさっき俺も言ってたぞ」

士  「わ、わかってる!つまり……
    ダブルに変身するには、翔太郎の協力が必要ってことだろ?」

海東 「でも、今、君はダブルに変身できない…。
    ということで、そのダブルドライバー、僕にくれっ♪」

夏海 「もう、大樹さん!そうじゃないでしょう!どうしてなんです?
    なんで翔太郎さんは逃げちゃったんですか?それに、鳴海さんのことも…」

フィリップ「僕が…あの日…僕がためらったせいで、鳴海さんは―――」

夏海 「フィリップさん…」

士  「なるほど…大体分かった。じゃ、行くとするか」

ユウスケ 「どこ行くんだよ、士?」

士  「俺がこの世界でやらなきゃいけないことをしにいくまでだ。じゃあな」

バタン

フィリップ「この世界で…?まさか、彼は…」

海東 「なるほどね…。でも、士にお宝を奪われちゃたまらないな。
    とりあえずこれはもらっていくよ」サッ <ダブルドライバー>

フィリップ「何するんだ!」

ユウスケ 「海東!お前!」

海東 「変身できないキミじゃ、お宝の持ち腐れだ。
    僕のコレクションとして大切にしてあげるよ。
    ありがたく思いたまえ。その代り…」

E[ スカル ]

海東 「これと交換してあげるよ。じゃ、がんばりたまえ」

バタン

夏海 「大樹さん!!…すみません、フィリップさん。必ず取り戻しますから…」

フィリップ「…でも、彼の言う通りかもしれない。
    翔太郎を失い、変身できない僕にダブルドライバーなんて意味がない…」

ユウスケ 「フィリップくん…」

フィリップ「鳴海さん…僕は、どうすれば…」

栄次郎「コーヒー出来上がりましたよ~…って、アレ?士君は?」


―――埠頭

翔太郎「おやっさん…」

士  「それが形見か」

翔太郎「?! お前…さっきの…」

士  「ああ、通りすがりの仮面ライダーだ。ちなみに、探偵でもある」

翔太郎「探偵? …ああ、まぁ、見えなくはないけどよ…。何の用だ?」

士  「用は特にないが…お前も探偵だと聞いてな」

翔太郎「どこから聞いたんだ。まさか…」

士  「探偵というのは、依頼者の情報を秘密にするものなんじゃないのか?」

翔太郎「…まあ、いいさ。お前がだれから依頼を受けようと、俺には関係ねえ。
    お前がここに来た理由は知らないが、俺は俺のやるべきことをするだけだ」

士  「そいつは、琉兵衛とやらを倒すということか?」

翔太郎「…ま、知っててもおかしくねえか。俺は琉兵衛を倒す。
    この、おやっさんの残したロストドライバーで…」

士  「なるほど…。別に、俺も依頼を受けてお前を探してたわけじゃない。安心しろ」

翔太郎「そっか。
    …そういえば、お前、変わったベルトで変身してただろ。
    もしかして、お前がディケイドなのか?」

士  「なんだ、知ってるのか。有名人はつらいな」

翔太郎「世界を破壊するとか何とか…ちょっと前に、メガネのオヤジが
    うちの事務所に来て話していったが、まさか本当だとはな。驚きだぜ」

士  「こんなに完璧すぎる俺を見て、驚くのも無理はないな」

翔太郎「まったくだ…って、オイ!自分で言うのかよ!変な奴だな…。
    ホントにお前が世界の破壊者かよ。どーも信じられねえ」

士  「さっきの変身が何よりの証拠だ。
    ま、世界を破壊するかどうかは、お前たち次第ってところだがな」

翔太郎「ハァ?よくわかんねえ奴だな…。
    だが、お前はこの街を泣かせるような奴じゃない…
    そう、俺の直観が言ってるぜ」キマッタ…

士  「イマイチ決まってないな。ハード…いや、ハーフボイルドか」

翔太郎「ハーフボイルドじゃねーよ!ハード!ハ・ア・ド・ボイルド!
    間違えんなよまったく」

士  「わかったわかった。で、俺のことはフィリップも聞いてたのか?」

翔太郎「ああ。確か興味深いとか言って調べてたはずだが…だよな、フィリップ。
    …あ」

士  「やれやれ。…素直じゃないな」

翔太郎「べ、別にいいだろ。…俺は俺なりに考えてやってんだ」

士  「相棒とやらはずいぶん落ち込んでいたが、いいのか?」

翔太郎「ああ。琉兵衛との決着をつけるまで、俺たちは相棒解消だ」

士  「なぜそうする必要がある?」

翔太郎「琉兵衛は俺だけで倒す。そう決めたんだ」

士  「相棒の気持ちは無視するということか」

翔太郎「無視じゃねえ!」

士  「あいつはお前と戦いたいと思ってるぞ」

翔太郎「……」

士  「自分の気持ちに素直になっていないのは、お前の方じゃないのか」

翔太郎「確かに、お前の言うとおりかもな。でも、俺は、ただ…」

士  「ただ?」

翔太郎「許せねぇんだ。俺は…」

士  「………」

翔太郎「…あの日、琉兵衛を追い詰めたはずだった。
    とどめを刺そうとした瞬間…ヤツはフィリップの名前を呼んだんだ。
    フィリップが一瞬ためらった隙を、ヤツは見逃さなかった。
    そして、俺たちを助けるためにおやっさんは……」

士  「だから、相棒を許さないというのか?」

翔太郎「違う!! 俺は俺が許せねえ…!
    琉兵衛はフィリップの親父だ…ためらうのも当たり前なんだ。
    だからこそ、俺がしっかりしなきゃいけなかった。
    油断してたのは、俺の方なんだ…俺が、余裕ぶってたせいで…
    そのせいで、おやっさんは…」

士  「………」

翔太郎「…おやっさんの仇は、俺が必ず取ってみせる。
    フィリップは…あいつは、今までだってつらい思いばかりしてきたんだ。
    これ以上、フィリップ一人が傷を負うことはねえ。
    だから…」

士  「本当にそれでいいのか?」

翔太郎「………」

士  「お前は街を泣かせないんだろ?
    だが、一番近くで泣いているのは…お前の相棒じゃないのか?」

翔太郎「それは…」

ドゴン!

士  「なんだ?!地震か?!」

翔太郎「いや、違う!あれを見ろ!!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

翔太郎「ガイアインパクトだ…!
    琉兵衛の奴、この街だけじゃなく、世界中更地にするつもりだ!!」

士  「ガイアインパクト?!なんだそれ!」

翔太郎「説明してる暇はねえ!俺は行く!…っと、お前、名前は?」

士  「士だ。門矢士」

翔太郎「俺は左利 翔太郎。鳴海探偵事務所の探偵だ。
    …フィリップに、よろしく伝えてくれ。頼んだぜ、士!」

士  「オイ!翔太郎!!…クソッ、行くしかないか!」



―――光写真館

ドゴン!

夏海 「キャッ!」

ユウスケ 「なんだ、あの光!」

フィリップ「あれはガイアインパクト…!…父さんを止めなくては…!」

バタン

夏海 「フィリップさん!」

ユウスケ 「一体、何が起こってるんだ…?!」

ゴゴゴゴゴゴゴ…

鳴滝 「ディケイド…はたしてお前は、この世界から生き延びることができるかな?
    フフフ…ハーッハッハッハッハ」


―――園崎家・地下

琉兵衛「おお…これが待ち望んだ、ガイアインパクトか…」
    世界はすべて再構成される…私が望む、平穏な地球に…!」

フィリップ「やめてくれ、父さん!!」

琉兵衛「お前は…来人か。また、父に刃を向けに来たのかね?
    それとも、今度は相棒を失うために来たのかな?」

フィリップ「父さん…いや、もうあなたは父じゃない。ガイアメモリに操られた、欲望の塊だ!!」

琉兵衛「なんとでも言うがいい。これが地球の意思なのだ…。
    来人、お前は本当に“いい”息子だったが、もうその意味もなくなった。
    これからは私が地球とつながり、すべてを再構成する。
    邪魔をするのなら…消えろ!」

ドガン!

フィリップ「くっ…!あなたの思うようにはさせない!
    この地球を…いや、この風都を泣かせるあなたを、僕は許すわけにはいかないんだ!」

琉兵衛「ハハハ…戯言を。どうするつもりだ、そんなひ弱な力で!」

フィリップ「こうするさ…」

タッ

琉兵衛「?! 何をするつもりだ!」

フィリップ「忘れたのかい?僕は地球の本棚とリンクしている人間だ。
    誰よりも長く、地球と繋がってきた…。
    だからこそ解る。この、ガイアインパクトの止め方がね」

琉兵衛「まさか?!」

フィリップ「僕が元のデータに戻り、制御装置になれば、ガイアインパクトは止められる。
    あなたの野望も…ここで終わりだ!」

琉兵衛「やめろ!やめてくれ!!」

フィリップ「さよなら、父さん…風都のみんな…鳴海さん…そして…」

フラッ

フィリップ「さよなら。翔太郎…」

琉兵衛「来人ーーーー!」

バァン!!

琉兵衛「何っ!?」

フィリップ「…?!」

翔太郎「間に合ったぜ…危ないところだったな、フィリップ」

フィリップ「翔太郎?!なぜここに?!」

翔太郎「話は後だ…お前はそこで見てな。
    行くぜ琉兵衛…さぁ、お前の罪を数えろ!」

琉兵衛「誰かと思えば来人のお友達か。
    …いいだろう、父として、友人はもてなさなくてはな!」

翔太郎「ハァッ!」

琉兵衛「おお、怖いね。それではこれでどうだ?」

ゴウッ

翔太郎「うわぁっ!」

琉兵衛「ちょっともてなしが派手だったかな?」

アタックライドゥ・・・ディディディディケーイ!

士  「ハァーッ!!」

琉兵衛「何っ?!ぐおおっ!」

士  「おっと、主賓の登場は派手過ぎたか?」

翔太郎「士!お前!」

士  「翔太郎!行くぞ!」

翔太郎「おう!」

ファイナルアタックライドゥ…ディディディディケーイ!
ジョーカー!マキシマムドライブ!

士  「ハァァァァーッ!!」

翔太郎「行くぜ!ライダー…キック!」

ドガーン!

翔太郎「やったか!!」

ゴゴゴ…

翔太郎「…何ッ?!」

琉兵衛「ハッハッハ!なかなかだが、十分ではないな。
    やはり君は鳴海の手助けがなければそんなものかね?」

翔太郎「テメェ…!許さねぇ!!」

士  「オイ!翔太郎!!」

ドカバキッ

フィリップ「まずい…翔太郎は頭に血が上って見境が無くなっている。
    あのままでは…!」

琉兵衛「これではどうかな?」

ドガーン!

翔太郎「うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

フィリップ「翔太郎ー!」

ザザザーッ

フィリップ「しっかりしろ!なんてことだ…ロストドライバーが破壊されている…」

士  「オイ、フィリップ!ダブルドライバーは?!」

フィリップ「それが…ここには…」

士  「何?!まさか、海東…うわぁぁぁ!」

カランカランカラン…
      E[ M ]...

フィリップ「士!!
    …これは?!『メモリー』メモリ…なぜこんなものが…」

翔太郎「う…ぐぐ…っ」

琉兵衛「さぁ、ガイアインパクトは最終段階に入った。
    そこで、世紀の瞬間を見届けたまえ!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

フィリップ「これまでなのか…!」

海東「そうはさせないよ」

ファイナルアタックライドゥ・・・ディディディディエーン!

琉兵衛「?! また邪魔者か…今日は来客が多い、困ったものだ!」

海東 「メモリーメモリ…そんなところにあったのか」

フィリップ「海東?!なぜここに!」

海東 「取込み中のところ、悪いね。そのメモリ、僕にくれないかな?」

フィリップ「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」

琉兵衛「ゲストが増えたなら、それなりのもてなしをしないとな。フンッ!」

ドガン!

海東 「おっと!そっか、仕方ないね。
    じゃ、とりあえず邪魔そうなオジサンを片づけてからいただくよ!」

ドゴーン!ボカーン!

フィリップ「翔太郎、しっかりしろ、翔太郎!」

翔太郎「うう…」

フィリップ「そうだ、ここに…!翔太郎、鳴海さんのメモリだ!あったんだ!翔太郎!
    しっかりしろ、翔太郎!」

カチッ!<スカルゥ!メモリー!

翔太郎「う…ううっ…!」


……―――……

翔太郎(ここは…俺、どうなったんだっけな…)

翔太郎(そうか…琉兵衛との戦いで、俺は……)

翔太郎(俺、馬鹿だな…。
    街も守れず、おやっさんも意思も継げず、相棒は悲しませて…。
    ハードボイルドが、聞いてあきれるぜ)

翔太郎(おやっさん…俺、本当にハーフボイルドだな…)

鳴海 『どうだ、翔太郎、フィリップ』

翔太郎(おやっさん?!)

鳴海 『いい風が吹いてるだろう…』

翔太郎(? これは…!
    この場所、俺たちが最初に変身した、あの日の…)

鳴海 『俺はこの街を守る。だが、もし…俺がこの街を守れなくなったときは…』

鳴海 『この街を守ってくれ。翔太郎、フィリップ…お前たち、二人で…!』

……―――……


翔太郎「おやっさん!」

フィリップ「翔太郎!良かった、気づいたのか!」

翔太郎「俺は…ハッ、琉兵衛は?!」

フィリップ「彼らが抑えてくれている…でも…」

士  「クソッ!こいつ、どんどんパワーアップしてる!」

海東 「ガイアインパクトのせいかな?これじゃキリがないね!…仕方ない!」

海東 「君たちも戦いたまえ!」チャッ

フィリップ・翔太郎「「ダブルドライバー!」」

海東 「今の君たちには、ふさわしいお宝みたいだからね」

フィリップ「海東…」

琉兵衛「ォォォ…オオオオオオ!私は一つになれる!地球と!今こそ!!」

ドガーン!ドゴーン!

翔太郎「フィリップ…すまねぇ、俺、おやっさんとの約束を忘れてた。
    俺は一人じゃ本当に何もできない、ただのハーフボイルドだ。
    お前を避けといて、言えた義理じゃねえのはわかってる…。
    でも…俺に力を貸してくれ、フィリップ!」

フィリップ「翔太郎、それは違う。
    僕が力を貸すんじゃない…。
    僕らは力を合わせるんだ。
    だって……僕たちは、二人で一人の仮面ライダーじゃないか」

翔太郎「ああ…そうだったな。…行くぜ、フィリップ」チャッ

フィリップ「ああ、問題ない」サイクロン!

翔太郎「守ろうぜ…この街を、俺たち二人で!」ジョーカー!

翔太郎「変身!!」
フィリップ「変身!!」

サイクロン!ジョーカー! テ~レレ~テレレレッ♪テッテッテン♪

翔・フィ「園崎琉兵衛…さぁ、お前の罪を数えろ!」

翔太郎「行くぜ!」

ジョーカー!マキシマムドライブ!

翔・フィ「ジョーカーエクストリーム!」

琉兵衛「ぐおおおっ!」

士  「やっと登場か。遅すぎるぞ、お前ら!」

翔太郎「悪ィ。だが、もう大丈夫だ」

海東 「役者はそろったみたいだね」

フィリップ「ああ。もう、この街を好きにはさせない!」

翔太郎「覚悟しな!園崎琉兵衛!」

琉兵衛「おとなしくしていればいいものを…懲りもせず私に歯向かうのか!
    地球の意思が望む平穏を、邪魔するというのか!」

士  「地球の意思が望むだと?こいつらはそんなデカい話はしちゃいない。
    ただ、愛するこの街の平穏な日常を守りたい…それだけだ。
    平穏なんて、そう簡単には手に入らない。
    失うこともある、間違うこともある、傷つくこともある…
    それでも、こいつらはこの街のために諦めずに戦い続ける。
    平穏は、押し付けられるものじゃない…一人一人で掴み、築いていくものだ!
    それを忘れたお前に、平穏を語る資格はない!」

琉兵衛「何っ…?!」

士  「これで決まりだ!」

士  「翔太郎、フィリップ。ちょっとくすぐったいが、我慢しろ」

ファイナルフォームライドゥ…ダダダダブル!

翔・フィ「え?」

翔太郎「これは…分かれた?!」

フィリップ「この技術、実に興味深い…」

士  「行くぞ!」

翔・フィ「ああ!」

ファイナアタックライドゥ…ダダダダブル!!

士・翔・フィ「「「トリプルエクストリーム!!」」」

ドガーン!

琉兵衛「ぐ…ウオオオオオオオオオオオオオオ!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ…

翔太郎「見ろ、光が逆流していく…」

フィリップ「これでもう大丈夫。後は、この光が収まれば元通りだ」

士  「終わったな…」

翔太郎「ああ…」

フィリップ「父さん…」



―――光写真館

ユウスケ 「いやー、でも一時はどうなることかと思ったよ。
    ともかく、みんな無事でよかったよかった!」

士  「お前は何もやってないだろ」

ユウスケ 「俺は万が一のためにここを守ってたんだよ!
    いろいろ事情を察してくれよな、まったく」プンプン

士  「わかったわかった…。ところで、琉兵衛は?」

フィリップ「ああ。やっぱり、記憶はなくなってるみたいだ。
    僕が生まれた…いや、ガイアゲートを見つけたころに戻ってしまっているらしい。
    それが救いなのか、罰なのか…わからないけどね」

翔太郎「ただ、穏やかな顔だった…。
    皮肉なもんだぜ…。
    地球の記憶をすべて手放した今、やっと平穏を感じることができるなんてな」

夏海 「きっと、その頃が一番幸せだったんでしょうね…」

フィリップ「ああ…。これからどうなるかわからないけれど、支えていくよ、父を…。
    …そういえば、海東を見かけなかったかい?」

ユウスケ 「海東? そういえば見てないなあ…」

士  「あいつ、戦いの途中からいなかった気がするな…」

フィリップ「彼に伝えておいてくれないか。ありがとう、って」

夏海 「フフ、大樹さんってば、きっとお礼を言われると照れちゃうから隠れてるんですよ」

フィリップ「フフ…そうかもしれないな。彼らしいね」

士  「で、お前たちはこれからどうする?」

翔太郎「俺たちは探偵を続けるさ。…この街でな」

フィリップ「まだ、この街にはガイアメモリが残ってる。
    これから起こる事件は、僕たち二人で解決していくよ」

士  「そうか…ま、せいせい頑張れ」

翔太郎「ったく、お前も素直じゃねえな。
    …ありがとうよ、士。次の世界に行っても、元気でな」

士  「当たり前だ。俺を誰だと思ってる。通りすがりの名探偵だぞ」

翔太郎「そうだったな。…じゃ、俺たちは戻るぜ。この街が俺を呼んでるからな…」キマッタ…

フィリップ「残念ながら、翔太郎のハーフボイルドだけは変わらないね」

翔太郎「フィリップ!お前なぁー!」

フィリップ「ハハハ。じゃあ、また!」

翔太郎「あばよ!…いや、またな!」



夏海「行っちゃいましたね…。ちょっと寂しいです」

ユウスケ「でも良かったよなぁ。フィリップ君も、翔太郎君も、仲直りできてさ。
   ほら、この写真も」

夏海「風都タワーと二人かぁ。いい写真ですね」

士 「ああ…そうだな。
   …しかし、気になるのは海東だ。
   あいつ、引っ掻き回すだけ引っ掻き回して、どこをほっつき歩いてるんだか…」

海東「呼んだかい、士?」

士 「海東!」

夏海「大樹さん!」

ユウスケ「どこ行ってたんだよ海東!みんなもう帰っちゃったぞ!」

海東「いいんだ、欲しかったお宝は手に入ったからね」

士 「お宝だと?だが、ダブルドライバーはアイツらに返したはずだろ?」

海東「僕が本当に欲しかったのは、これさ」

E[ M ]

士  「それは俺が拾った…」

海東 「メモリーメモリ。“記憶”の記憶を宿したメモリさ。
    僕たちにとっては、こいつが一番のお宝だと思わないかい、士?」

士  「なるほど…。確かにそうかもな。
    だが返してこい、海東。
    この世界の記憶は、この世界のものだ」

海東 「士のお願いでも、それだけは聞けないな。
    僕は次の世界でお宝探しといくよ。じゃ、また会おう!」

士  「海東!…まったく、相変わらずの泥棒ぶりだな」

ユウスケ 「だな」

栄次郎「は~い、みなさ~ん♪コーヒーはいりましたよ…っと、あれ?お客様は?」

夏海 「あっ、おじいちゃん。もうみんな帰っちゃいました」

栄次郎「ええっ!せっかく、腕によりをかけたブレンドを振舞おうと思ったのに~
    っとととと…」

ガタン!

ユウスケ 「新しい幕が…!」

夏海 「…次の世界は、どんな世界なんでしょう?」

士  「さあな。だが、まだまだ俺たちの旅は終わらなさそうだ。行くぞ、みんな!」



士  「ここは…オーズの世界か…」

END



あとはオマケで設定とか。

・左利 翔太郎(ひだり しょうたろう)
鳴海探偵事務所の探偵。ガイアメモリ犯罪に巻き込まれているところを
鳴海荘吉に助けられ、そのまま居候。探偵に。
フィリップを助けた際にダブルドライバーを手にし、フィリップとともに仮面ライダーWへと変身する。
鳴海とともにガイアメモリ犯罪に立ち向かっていたが、親玉である園崎家との戦いで
鳴海を失ったことをきっかけに、一人で戦っている。
現在は鳴海の残したロストドライバーでジョーカーへと変身。
勝気な性格だが情にもろく、今一つ格好つけるのが下手なため、ハーフボイルドと称されている。
なお、正式なリ・イマジワールドでは「左利 ショウタロウ」表記だが、「翔太郎」と記載。脳内変換推奨。

・フィリップ
本名:園崎来人。もとは園崎の人間だったが、鳴海によって救い出される。
『地球(ほし)の本棚』と呼ばれる、地球の記憶とつながれる人間。
その正体は、地球の記憶によって再構成されたデータの塊のようなもの。
翔太郎とともにWへと変身する。
鳴海に助けられて以降、風都を脅かす園崎家を倒すために戦っていたが、
テラー(琉兵衛)へのとどめをさす際にためらってしまい、それがもとで鳴海の死を引き起こしてしまう。
その一件以来、自分自身を責め続け、立ち直れずにいる。
一人では変身できないが、ダブルドライバーを所持。
当初は人間味の無い合理主義者だったが、翔太郎たちとの交流の中で感情豊かに変化していった。
知識は豊富だが、常識しらずなところもある。

・鳴海 壮吉(なるみ そうきち)
風都の探偵、兼 仮面ライダースカル。ロストドライバーで変身する。
園崎家の野望を阻止するため、スカルに変身し戦っていた。
園崎家との戦いの中で命を落とした、ハードボイルドな探偵。
翔太郎の師匠で、「フィリップ」の名付け親。
二人にとっては親代わりのような大きな存在である。
メモリーメモリによって蘇った記憶の中で、失意の翔太郎に語りかける。

・園崎 琉兵衛(そのざき りゅうべえ)
ガイアゲートの発見者で、ガイアメモリ開発の第一人者。
当初はガイアメモリを人類の発展のために役立てようとしていたが、
一人息子の来人を事故で失ったことをきっかけに、ガイアメモリの魔力に取りつかれていく。
最終的な目的は、地球を再構成し理想の平穏な社会を作り出すこと。
その根底には、ガイアゲートを発見する前の幸せで穏やかな生活へ戻りたい、という強い願いがあった。
最終戦後は記憶を失い「二度と戻ることのない」平穏の中で生き続けることとなった。
彼もまた、ガイアゲートという巨大な力の犠牲者である。

以上、設定でした。