第48話「雅人、散華」
第49話「滅びゆく種」
第50話「俺の夢」


この物語は、ある青年が自らの夢を持つまでの強く、切なく、そしてはかない物語だった。


・この感想を書くにあたって
正月早々見たっていうのもあるけど、いろんな感情が怒涛のように押し寄せてきて、どう書いたらいいのかわからなくなってしまいました。
登場人物たちの感情がすごく本気でぶつかってきて、それを受け止めるのに精いっぱいというか…ヤベェ!さすが三大井上作品!!(暫定)
最初に書いていた感想があまりに真面目でポエミーだったため、方向性を改めました。
部分部分ポエムってますが、私なりの感情処理なので鼻で笑ってください。
いや~、でも正直感想は一言、ただただ名作だった。


※長いので珍しく畳みます
・木場さんご乱心
何も考えずに木場を信じる→変身する海堂の盲信っぷりが打ち砕かれた瞬間が切ない。
つーか木場さん変身しなくても強いからwww
「俺はずっとお前みたいになりたかった」といい、木場に決別した海堂。
海堂はずっと迷い続けて、何かにすがりたかったんだと思う。
だから同じように迷ってすがっている結花とは相性が良くなかった。
鏡を見るように迷う姿を見ることで、自分自身を見ているような気になっていたんだと思う。
海堂がなりたかったのは「オルフェノク」でも「人間」でもなく、「木場勇治」が人間であり続けようとするその姿だったんじゃないかな…
海堂にとって木場は、得体のしれない存在になった不安をすべて払拭してくれる、強さと希望の象徴だったんじゃないかと思う。
木場に別れを告げるシーンは、海堂があんなこと言うなんて、っていう衝撃でグッと来た。
そのあとの木場さんのアップのシーンも複雑な木場の心境がよく表れてたと思う。
しっちゃかめっちゃかやってたメンバーだっただけに、なんていうか、辛いな…

・キーンキーン「タタカエ・・・タタカエ・・・」
神崎さんここにも出張っすかwww<草加の耳鳴り
『あと一回変身したらお前は死ぬ』って設定、あまりに唐突に出てきたような気がするけど、冷静に考えれば「変身→即死」のカイザギアを自由自在に操ってた草加さんがおかしいのか。
その辺は花形の親父がフォローを入れるという安心設計。
ちなみにフォローになってるかどうかは怪しい。だが私は謝らない。
しかし花形さん、せめてベッドに寝かすなら上着を脱がせてやってください…ゴワゴワじゃないっすかwwwジャケット着用でベッドとかwwwねーよwwwww

・花形の絶望
公式から推測するに
元々スマブレの社長だった花形さんは一度死ぬ
→オルフェノク化→何らかの研究の末、オルフェノクの寿命、王について知る
→王を探すため流星塾等の施設を設置→真理たち集まる(10年の間にラキクロ結成か?)
→ベルト完成→流星塾の同窓会事件発生→花形絶望。オルフェノクは滅ぶべきだと確信
→花形、社長の座を追われベルト強奪。ベルトは塾生へ
→戦いの始まりへと…
この辺で矛盾してるのはなぜラキクロを結成したか?とか、なぜ『王』の存在を知ったか、とかかな。
一応、ラキクロは人間をむやみに殺す同族殺しのためや、オルフェノクが生きるために邪魔になる存在を消すために花形が作ったのかもしれない。あとは、人間とオルフェノクにとって危険な人物の囲い込みかな?
「王」については、オルフェノクの中で曖昧な言い伝えでもあったのかも…
好意的な解釈ですがね。
しかしこれだと完全にベルトの存在が対人間用なんだけど、なぜか対オルフェノク用でもある。(「王」の存在を脅威と見るのはおそらく人間/人間側のオルフェノクのため)
花形自身もまた、矛盾に生きた人だったということなのだろうか…

・オルフェノクの寿命
多分10~15年ぐらい(巧や花形を見るに)
だから増えないし被害もそれほどでもないのかも。
しかし、現実の行方不明者数を見ると、実際にこんな感じで自然に灰化していなくなってる人間がいてもおかしくないのが恐ろしい。
昔のライダーって、リアルじゃないのにリアリティがあったのは、そういうあたりが暗に表現されてるからなんじゃないのかなーって思うの。
誰かが本当は誰かじゃない。知ってる人が人間じゃない、知らない間に人が大量死してるのが隠ぺいされてる、なにかの陰謀が渦巻いているのかもしれない…みたいな。
「もしかしたら現実に…」っていう恐怖感が今のライダーには足りない。それが惜しい。

・雅人、散る
草加ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
もはや定番と化した「(首の骨が折れる音)」が実行された!!!!
死ぬとわかっていながらも真理のために変身し、「真理…」と愛する人の名を呼びながらも気づかれず死ぬ、という姿は、まさに草加雅人その人の生き方を象徴しているようだった。
彼は信念に生きるために死んだ。
さようなら草加…俺たちの中で生き続けろ……

草加雅人はこの作品において、最高に生きたキャラクターだったと思う。
多分、視聴者は草加雅人という存在を、憎み恐れながらも、あこがれ頼りにしていた。
草加雅人という存在が持つ信念は、彼がこの作品に登場してから消えていくまで、一片たりとも揺らぐことがなかった。
作中で、彼ほど孤独と絶望にあらがい続けた人間はいなかった。彼ほどオルフェノクを憎んだ人間はいなかった。彼ほど救いを求めた人間はいなかった。
ともすれば心が折れるような絶望を何度も味わい続けながら、生きることを諦めなかった。
私は草加雅人のような生き方はしたくない。
だが、彼の強さにあこがれる。
草加が愛され続ける理由は、きっとそこにあるのだろう。

巧にとっても草加の死は大きかったんだろうと思う。
ことあるごとに対立しながらも一緒に暮らしてきた中で、巧は草加の闇に気付いていたからこそ、救いたいと思っていたと思う。
だから、草加の死を知り自分の無力さを悔やみ、オルフェノクを憎んだんじゃないかな…
「俺と一緒のオルフェノクに!」と叫ぶ巧の姿が痛々しかった。
罵って蔑んでくれた方がまだ、あの時の巧にとっては救いに思えたのかもしれない…

・海堂と三原のベルト狩り
なんか意外な組み合わせだったけど、照男を通じてお互いのことをちょっと知ってるからこその共闘なんだろうか。
三原ってなんだかんだでフラットな思考だし。巧は他で大変だし。草加はいないしね…
最初は「帰りたい」ばっかり言ってた三原が立派になっておねーさんは嬉しい。
なんだかんだでライオトルーパー×7を始末した海堂と三原はすごい。
そんな立派な仕事をしていたのに、あまり目立ってない三原が可哀そうだw

・北崎さんの死
海老姐と琢磨君はやっぱり人間だったのかな…生きることを選ぶあたり。
北崎さんは「死ぬ」ってこととかあんまり考えてないぶっ飛び感があったから、あの最期には納得した。
あまりに強キャラすぎてラスボスに倒されるなんて…まあライダーも一矢報いたけどさ…
絶対的に悪だが無邪気で虚無的、っていうキャラ付けはすごくよかった。役者もよかった。
北崎さんが本気出した時のヤバさが半端なかった。キャストオフしてクロックアップなんてチートにもほどがある。
でも、最後は仲間に裏切られて死ぬ。そのうえ喰われる。
そういうあたりが、実に作品そのもの「らしい」死に様だった。
いい仕事してましたよ!!

・僕と照男と公園で
うわああああ巧の手がああああああああ!!
どんどんキャラの死亡フラグが立ちすぎてやめてー!と叫びたくなる。
照男が「王」だと知りながらも思いきれないところが巧らしい。
巧も「寿命」について木場に聞いてるから、一体どんな気持ちなんだろうな…
怖くて、嫌で、逃げたいに違いないのにそれでも人間として生きようとする巧をみると、つい涙が出てしまう。
強すぎるよ、たっくん…
そしてスマブレで実験道具にされてしまう巧。このシーンはサービスの模様。
つーか井上が裸好きすぎて笑うわwホモかオッサン!と思ったら残念♪ヤ印でした☆ミャハ みたいな…
でも脱がせる率はめっちゃ高いと思う。さすがベッドシーンが書けないから飯を食わせる男だ。
ありがとう!井上!!!←結局喜んだ

・木場と巧と…
良く考えれば、オルフェノクは一度死を経験してるんだよな。
それでも蘇ってしまえば、また生への執着が生まれ、自分たちがマイノリティであり滅んでいくことが許せなくなる…
『生きたい』と思う気持ちを誰かが踏みにじることは許されないのかもしれない。
だけどそれがマジョリティにとって害となるなら生きることは許されないのかもしれない。
そういうあたりは、本当に人間のエゴが如実に表れているところで、じゃあどうするのか正解なのか、なんてことはきっと誰にも答えがわからない。
そんな中で、巧は死を意識しながらも「人間として生きる」と宣言した。
決別したはずの木場の迷いを、巧はちゃんと理解したからこそ「お前も人間だ」と言えたんだと思う。
そして木場は、人間は信じられなくても、人間を信じる巧を信じようと思った。
だからこそ、罪滅ぼしのために自分の命を散らした。
この二人はやっぱり、心の底から理解しあえていたんだと思う。

あのOPでも登場するフェンス(幕?)の向こう側で裂け目を利用した画作りには感心した。
オルフェノク側であろうとする木場と、人間であろうとする巧。
そして、木場がオルフェノク側から人間側へと裂け目を通って変わっていく様子。
あれだけのもので、それが実によく表現されててうまいなあと。
やるじゃん、田崎。

・王の力
王の力=オルフェノクから人間の要素を取り除くことで延命する(不死化?する)ことでした。
つまり王が力を得たら、オルフェノクばっかりが跋扈する世界になるのね…
パラダイスロストの世界にはならないわけだ。
海老姐が「あなたは死なないわ…私が守るもの」と綾波みたいなことを言ってて、結局王はダメージ受けて瀕死なだけかよ!とツッコんでしまいました。
どうせならすっきり王も死んで終わらせてくれよ!!
しかしあのシーンの中身は和香さん(海老姐の役者)ときいて笑ったw
いい役者でしたよ!凄い重要な役だったし、妖艶でよかった!お疲れ様です。

・それぞれの未来
すっぽりいいポジションに収まった三原。
彼が運命に立ち向かっていったからこそ得られた安息なんだな…いい笑顔だった。
それを見る海堂は、あの戦いを経て、自身の運命を知った後でも笑顔を見せたのは、夢を託す相手がいることを知っているからなのだろう。
最初から最後まで、海堂は海堂だった。
そして琢磨君wwwwwオチ要員wwwwww敏鬼出てくんなwwwwwwww
琢磨君はホントなんでラキクロに入ってたんだろうな…
ギャグ要員でしたけど、みんな琢磨君が大好きでした。
生き残ってる方、生き残ってない方含め、役者の皆さん、お疲れ様です!!

・俺の夢
最初「俺には夢はない」と言っていた巧が、夢を語って終わる。
この物語はどの作品よりも「夢」について問いかけていた作品だった。
夢を語る巧の視界はぼやけて、死の近さを感じさせた。
それでも「夢」の持つ希望のイメージが、その死の悲しみを和らげてくれる。
夢に始まり、夢に終わる。
いい物語だったな…

ずっとこのエンディングの記憶が強く残ってました。
フェンスの切れ目にいる巧は、やっぱり人間のまま生きて死んだんだなっていう。
このあと、井上が「巧はこの後死んだよ!」って明言しなかったら名作だったのにw
でも私は目を閉じた後、目覚めずに巧が死にそうな気がしてならなかった。
なんて切ない終わり方だ、と思いながらも本当によかったと思った。
心を揺さぶられるいい作品だった。
スタッフ、キャストの皆さん、お疲れ様です。ありがとう!!

555完走!
見直してみればどっこい名作というオチ。
このころの井上はホントにノリノリだった。キバは商業主義に走りすぎていた感あったしね…。あれでもな!!!
井上が子供を意識する商業主義的ストーリーなんて書けるはずがない(褒めてる)
財団Bの野望を鼻でせせら笑っていただろう。実際売れ行きも良かったし、言うことなかったんでは?

もう無理かもしれないけど、こういう作品が平成後期でも見たい。
メインキャストが本当にメインの話。
そう強く思う。

仮面ライダー555、名作でした。ありがとう!!

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