一年間の彼らの成長は目を見張るものがあった。
最終回手前で、それを確認できたと思う。
ジェットマンとなり、世界の平和を担わされた竜たち。
衝突し、反発し、そして理解しあった彼らは、「世界の平和」も「自分たちの人生」も諦めなかった。
だからこそ、ヒーロー作品としても人間ドラマとしても、胸を打つものがあるのだろう。

<続く>

・第49話「マリア…その愛と死」
毎回思うんだが、あの窮地からどう脱したかが描かれないって結構ダイナミックよね。
でも実際はそこに尺を割くのってストーリーとしては不必要といえば不必要だし、バッサリ行くのは英断だと思う。
理屈的には駄目なのかもしんないけど、見せたいのはストーリーなんだという徹底した意思を感じるな。いや、これ子供向け販促番組なんですけどね。
そういうカテゴリに対しての妥協は一切ないところがやっぱすごい。これがGOされた環境がすごいわな。

吸血ヒトデに自我を乗っ取られた竜…田中さんの演技が鬼気迫りすぎてて怖い!
血の誘惑に負けそうになる竜をつなぎとめたのは、香だった。
リエを思う竜の気持ちを、誰よりも知っている香だからこそ、竜の思いを呼び起こせたのかもしれない。
凱が香に竜を託したのは、香への信頼であり、竜への信頼であり、そしてどこかで竜を救えるのは香であると思っていたのかもしれないな。
凱は、香の想いを知っていたからこそ、竜を託したんだろうか…

香を襲うシーンは画的にギリギリアウトだったなw子供向けでやんなしwww
竜から離れた吸血ヒトデをぶち抜く長官は流石だった。
ホントこの人つえーなw

凱が竜に対して何もできない自分に苛立ちを覚えていたり、被害を食い止めようと必死になるシーンは本当に凱の成長を見た気分だった。
いや、もうずっと前からサブリーダーなんだけど、やっぱ凱の成長度の高さに驚いてしまう。
本当に凱はいい男になった。心からそう思う。
孤独な一匹狼は、守るべき仲間を手に入れて強くなった。
孤独への耐性は、やっぱり本当の強さじゃないのかな…とちょっとしみじみ。

ジェットマンにマリアの命乞いをするグレイが何とも言えず切ない…
どんなに不細工でも、情けなくても、愚かでも、それでもそうせずにはいられなかったグレイ。
その気持ちを思うと、何とも言えない気持ちになる。涙しか出ない。
でもそんな彼に待ち受けるのは、愛するマリアが他の男の名を呼びながら死んでいくのを看取るという役目なんだよな…
悲しすぎるだろ…本当に一切報われているという感じがない。
いや、でもはた目から見て報われないと感じるだけで、グレイはそれでも彼女を見守ることができたということに、多少の幸せを感じたのかもしれない。
結局、グレイの気持ちは語られることはないけど、マリアのために流した涙がその答えということなんだろうな…
竜のように情熱的ではなく、ラディゲのように支配的ではない、グレイの静謐とした愛を感じるシーンだった。

そしてそんなグレイの気持ちを酌み取ったのは凱だった。
何度もぶつかり合ってきたグレイの気持ちを、凱はこの時ものすごく身近に感じたんだろうなぁ…
マリアを傷つけまいとしたのは、竜のためだけじゃなく、グレイのためでもあったんだもんな。
ここでグレイの気持ちを理解できたから「お前とは戦いたくない」と凱は言ったんだと思う。
立場さえ違えば、多分竜とはまた違った仲間として共に戦える二人だったろうに…

リエがどんな姿になろうとも、彼女を愛するといった竜。
情熱的な口づけが、マリア=リエの心を乱す…
眠り姫を起こすのは王子の口づけ、というロマンティックな展開でもあるんだよな。
でもそこから先に待ち受けているのは悲劇でしかないというのが悲しい。
ここにあるのは、童話的なロマンスと、残酷なリアリズムなんだよ。
罪は償わねばならない。犯した罪の大きさに見合うのは命だけ。
そんな徹底した精神が垣間見える展開だと思う。
そしてその徹底が、ドラマをより深く彩る。これが許された時代、いい時代だ。

リエは最期の矜持として、ラディゲに一太刀を浴びせた。
「せめて一太刀、お前に浴びせたかった」というのは、自分の罪を認めながらも、その原因となったラディゲを許すことができないリエの心だったんだろうな。
幸せの絶頂から叩き落とされて、そして今またその幸せに手が届こうとしているのに、それから手を振り払わなければならない。
そんなリエの境遇が、想いが詰まったシーンだった。
リエを連れ去ったグレイは、ある意味一番彼女の気持ちを酌んでいたのかもしれない。
愛する人の前から消えたくはない、でも消えざるを得ない。
そんな相反する気持ちを抱きながら死ななければならなかったリエ。
可愛そう、という一言では言い表せないんだよな…

ラディゲの心がゆがみ過ぎててもう…本当にタヒねばいいのに!!!
…と思わざるを得ないぐらいにねじまがった愛情だった。
でも、たとえねじまがっているとしても、ラディゲもまたマリアを愛していたんだよな…
だから、多分そんなにダメージがなかったのにあの場を退いた。
彼が受けていたのは精神的なダメージだったのだが、それを認めるというのはラディゲにとって屈辱的なんだろう。
ただ、あんなふうにねじれた愛情は誰もが持ちうるわけで、そういう点でラディゲに微妙に共感を覚えなくもないところが憎い。
ただこれから私たちが学ぶことは「やっぱ人も恋も素直な方がウケる」ということなのかもしれないな。

竜に駆け寄ろうとする香を止める凱。「見るな」と号泣する竜に背を向ける凱。
マリアの気持ちを酌み取ったのがグレイならば、竜の気持ちを酌み取ったのは凱だった。
そんな二人の対比もまた、印象深かったな。

リエと竜。この二人に背負わされた運命はあまりにもつらい結末だった。
理不尽なまでに厳しいその運命は、悲しい別れで終わった…
途中までなら、リエは竜のもとに還れたんだと思う。
でもそれを阻止したのは、ラディゲの吸血ヒトデのせいだよね。
自ら手を汚させることで、ラディゲはマリアを縛り付けた。
そして、その罪が竜との別れを絶対的なものにしてしまった。
結局、ラディゲによって引き離され、ラディゲによって再開させられ、ラディゲによって永遠に分かれることになった二人。
運命に翻弄されるというのはこういうことを言うのだろう。
せめて、リエが安らかに眠れたことだけが救いだろうか…

・第50話「それぞれの死闘」
冒頭の明るいシーンが逆に不安を煽り過ぎてて困るw
凱、ホントに竜のことよく見てるなぁ…
一人でファイヤーバズーカを改造しながら、リエの写真を見て涙を流す竜が病みすぎててもう…無理もないけど痛々しすぎて…
一方のラディゲもマリアの死に対して複雑な感情を抱かずにはいられないところがなんとも。
なんていうか、愛に心を乱される極致に二人はいるんだな。

まさかのガチで「超人戦隊ジェットマン辞めます」宣言!!!
みんなをあんなに強引に引っ張ってきた竜が出奔するだなんて…
一番個人的な感情を否定してきた竜が、最後に自分の気持ちに素直になって、ラディゲとの戦いのために戦士であることを捨てる。
そして一方で、個人主義を貫いていた凱は戦士として、竜のもとへ仲間を送るために戦いを引き受ける。
どちらも一対一の死闘なんだけど、その性質は本来二人が持っていたものと真逆だ。
だからこそ面白みがある。この対比は、一年の集大成として実に素晴らしい。
竜と凱、二人の相反する存在が、戦いを経て自分には持ちえなかったものを得た結果の戦いなのだから。

グレイは死に場所を探してたんだろうなぁ…だから凱のもとに来た。
「ブラックコンドル」ではなく、「結城凱」という一人の男と、グレイは戦うことを望んだんだろうと思う。
マリアを失って、バイラムに寄る辺を失くした戦士が行き着いたのは、同じ戦士として認めた凱のところだったんだろう。
グレイに対して「戦いたくない」とうそぶいた凱の本音は「分かり合えるのではないか?」という思いだったんだと思う。
でもそれをグレイは拒絶した。なぜならグレイは戦士だから。
守るものを失い、戦う理由を失った彼が和解などしてしまえば、それこそ自分の存在理由を失ってしまう。
だからグレイは戦士として戦った。
そして凱に敗れ、死んだ。
死の間際まで、マリアの音楽を、そしてマリア自身を愛したグレイ。
グレイが恵まれていたとしたら、それは凱というライバルを得て、マリアを失った後も戦士として戦う機会があったことなのかもしれない。
グレイのために火を貸した凱は、やるせない思いを抱えていたんだろうな…
他の男を愛する女を愛した者同士、二人は分かり合えるはずだったのに…
戦闘シーンのメット割れはもちろん、とどめを刺す武器が互いの武器と言うのが洒落ているどころの話じゃない。カッコよすぎる。
なんだこのベストバトルは…!

「俺と一緒に地獄へ堕ちろ!」という竜。
戦士としての姿をかなぐり捨て、竜が選んだのは復讐の鬼としての戦いだったことが良くわかる。
自分の命を捨てる気だったから、仲間とともに戦えなかったんだね…
しかし、そんな竜を救ったのは仲間だった。
かたくなに一人でリエの仇をとろうとする竜に対して、香が説いた『戦士であること』。
「戦士であることを自覚しろ」と延々と言い続けてきた竜に、逆に香が戦死であることを説く。
一番最初からは想像もつかない展開だけど、だからいい。
リエは死んでしまったけど、リエの想いを受け継いで戦うことが、竜を立ち直らせた。
リエの幻想を見る竜は、香の中にリエの姿を見出したのだろうか…
思えば、竜は戦いの理由をいつも女性に見出していたように思う。
もちろん正義のため、世界のためっていう大義名分は忘れていなかったけど、その根底には愛する女性の姿があってこそだった。
そしてリエを失い、竜は大義名分をかなぐり捨てて戦おうとした。
でも、再び竜は香の中に戦う理由を見出したんだと思う。
この二人が結ばれる理由は、ここに来てやっと成立したように感じるな。

お姫様抱っこで登場する竜の顔、カッコいい!すげぇいい男になったな!!
もう表情に気合いが入り過ぎてて尋常じゃないの。良かった今まで観てきて、って思える表情をしている。
「4人じゃねえ!5人だ!!」と出てくる凱も最高や!!!あんさんやっぱりええ男やで!!
中身が本人の名乗りも、ちょっと初々しさがあっていいね!
BGMのOPの熱いことこの上ないwwwこれは絶対勝利www
でもこのテンションからのラゲムの絶望感w
もうほんと引きに余念がないわw
本当に短い戦闘シーンだけど、それまでのテンションとの差が凄いよね。
来週の決着が楽しみで仕方ないわ!!


なんというか、いろいろ思ってることをうまく書けなかった。仕方ない。
来週最終回。もはや何も言うまい。
はばたけ!鳥人たちよ!!


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