なんだかんだ言って結構面白かったです。
問題点も散見されましたが、丸く収まったしいいかな?っていう最後でした。
香港!カンフー!師弟愛!父子愛!みたいな、いわゆる武侠小説的な要素も盛り込まれつつ、ヒーローとしての成長も描けていたかなと。
ともかく、4クール目の本気の出しっぷりが凄かったw

<続く>
・キャラクター
ジャンのキャラ個性的過ぎィ!!
「野性児」という、言動にあまりにもインパクトがありすぎるレッドというのは歴代でも見たことがなかった…
このキャラクターを受け入れられるかどうかで評価が変わるのはわかる気がしました。
最初は「え~ないわ~」と思ってましたが、なんだかんだで嫌いじゃなかったですけど、それはひとえにジャンの素直な心模様がいい時も悪い時も発揮されてたからかなと思います。
感情を表に表わさないリオと対比されていて、結果的にはジャンのストレートな感情表現が彼らを救ったという意味でも、ジャンはちゃんとレッドの役目を果たしてたんじゃないかなと。
リオとの戦い、そして父親絡みの一件でグッと成長したジャンの姿は見ごたえがありました。やっぱ学び変わること=成長って、大事。

レツは、芸術家らしい気まぐれなところがあるっていう表現が結構面白かったです。
知的で華麗、でもリーダー気質じゃないというところがリアリティw
一番振り回されてる印象が強かったのは、彼が割と常識人だからなんですかね?
ゴウとの一件はもったいないぐらいアッサリだったように思います。もっと兄貴とのコンビネーションがあっても良かったかな。
でも結構微笑ましい兄弟愛が描かれてるところがあって良かったです。

ランは超根性論者で、お嬢様なせいか微妙に世間の常識とズレてる感じを受けるところもありつつ、ぐいぐい引っ張るリーダーっぷりはちゃんと描けてたと思います。
セクハラ被害とコスプレ率が高かった気がするwヤンキーになった回が割と好きでした。
茉子ちゃんみたいに、もっとメレと因縁があったらよかったかも?と思ったけど、愛に生きるメレと根性に生きるランでは因縁が難しかったのかもしれない…

ゴウはレツの兄、敵の親玉との因縁、追加戦士、孤独な一匹狼、技の特殊性とかなりオイシイ要素が満載だったのに、ちょっと消化不良な感じが否めませんでした。
せっかく幻の技を会得してもカマセで終わるって…悲しい。
でもたぶんゴウを掘り下げたら、ジャンとリオの戦いの尺が…って感じもするし、結局あれでよかったのかもしれない。
最終的にリオとの関係は「友達以上ライバル未満」って回想でフォローされたのは良かったですね。
「参ったぜ…」っていう口癖が好きでした。
最終回、まさかバエと一緒に旅に出るとは…バエのおかげで助かった回があったし、順当な振り分けなんですが衝撃でしたw

ケンは敵・味方側のどのキャラとも因縁がなく、最終的にサイダイン要員としての活躍しかなかったという印象が残りました。家族ネタでは一番活躍しそうだったのに残念。
ムードメーカー的な明るさは良かったんですが、全体的に話にしっかりキャラを絡められなかったというのがちょっともったいなかったです。
ブルーサの一件を、もっとケン単体で掘り下げられれば良かったのかもしれないですね。特殊拳法の使い手なんだし。
VSゴーオンではランちゃんにセクハラしまくっていたので、いっそ本編でももうちょっとランちゃんと絡めたらよかったんじゃないかな?と思いました。

メレは衣装デザインが秀逸すぎましたね。チャイナでボンテージなガーターベルトとか狙っているとしか思えません。髪型もナイス!篠原保凄い!
女性幹部キャラの中でも、かなり好きなデザインでした(変身後も)
最初から最後までリオへの愛に生き、愛に死んでいったメレですが、リオとの関係性だけではなく、ちゃんとゲキレンジャーとの関係も築いていたというのが良かったです。
悪に生きつつも正々堂々と戦うことにこだわりを感じる節もきちんと描写されていて、敵ながらしっかり感情移入ができる動機や描写がなされていたからこそ、彼女の最期の行動に感動し、死を悼む気持ちが産まれるんですね。
最初、「声がドス聞きすぎ!」と思ってましたが、慣れるとくせになりましたw

リオ様も衣装がカッコよかったです。肩と脇が見えるあのデザインは、セクシーでありつつも男らしいデザインで良かったですね!
きっと本人は細身なんでしょうけど、衣装のおかげでムキムキっぷりが良く出てて、説得力がありました。生の胸筋から衣装の胸筋への自然な移行が実にいいです。
力にこだわり続けながらも筋を通しつづけたことで、最期まで威厳を保ち続けた姿は立派でした。
敵の親玉として、敵に操られていた傀儡として、仲間として、どれをとっても見どころがあった、敵ながら天晴なキャラクターでした。
最終的に自ら贖罪を行うというのも良かったですね。
しかし、まさかメレのことが好きだったなんて…超絶ツンデレどころじゃないwもしかしたらゲキレンで一番衝撃的だったのはこれかもw

ロンは最初から最後まで胡散臭いのと、最高に最低でサイコな悪役っぷりが、いっそすがすがしいほどでした。
「情状酌量の余地なく悪」という存在は、臨獣殿を率いていたリオやメレが善に転じることを納得させました。
対立する組織が合体するきっかけを作った、また相対的に悪行を清算するに値する対象であったという意味でも、ロンの存在は非常に大きかったと思います。
いわゆる神対人の縮図のような最終戦では、人の生み出した拳によって封印されるという落としどころが、脈々と受け継がれる正義の意志というテーマと合っていてよかったです。
VSゴーオンで復活しても相変わらずでしたwブレないわぁw

拳聖たちは4000年もずーっと生きてる割には俗っぽく、親しみやすいキャラが多かったです。割と嫌いじゃないw
戦えよ!!ってずっと思ってたので、もうチョイ「不闘の誓い」の詳細が欲しかったかなぁ…
あと、拳聖は声優がともかく凄い。シャッキーがジャッキーにしか聞こえないんだけど気のせいかな(すっとぼけ)
こういう声優の配役への力の入れっぷりは感心しました。予算の大半が声優に使われている…?って一瞬頭をよぎるぐらいw
それにしてもバエの実況が好評だったのか否かが知りたいw
あれはいろんな意味でチャレンジャーな設定だったなぁ。


・ストーリー
ストーリーは、全体的には浮き沈みはありつつもアベレージは保って推移していた印象でした。
ラスト1クールの怒涛の展開が凄く面白かったです。反面、初期~中盤は微妙に構成が詰められてない部分もあったように思います。
初期は「敵出現→敗北→修行→再戦→勝利」のテンプレが逆にテンポを悪くしていたところもあり、修行ベースの話作りの難しさを感じました。
個人的には、もうちょっと3人を深掘りしてから五毒拳を出すべきだったように思いましたかね…ちょっと早すぎない?っていう。
あとはダンの話の前に家族の話ラッシュ(ランと列のメイン回)がありましたが、あれはもう少し前にやっておくべき話だったような…特にランの親上京回は、中盤までにはやっておいてほしかったネタだったな~と思いました。ランの掘り下げ的にも。
あとは過激気習得あたりの修行が微妙かな~と思ったり。
過激気のハードルをちょっとあげすぎだと思うんですよね。拳聖が習得できてないっていうのに、「人外になり不老になったため」とかそういう理由付けが欲しかったです(あったのかもしれないけど)
ただ、要所要所微妙に感じる部分はあったのですが、相応のリカバリーがあったので、納得して見ていられました。
主人公側よりも敵側のドラマ性が高かったというのも、初期がダレ気味だった理由の一つかもしれません。
ただ、そのおかげがあって最終回への盛り上がりが作られたと思います。

ダンとジャンのストーリーは「父性愛」を扱ってるんですよね。
ジャンにとって母よりも父のほうが重要視されていたのは、やはりベースに武侠のイメージがあるからだと思うのですが、父を乗り越えることで自分の道を見出すという流れが実に王道で感動しました。
ダンの心が戻ったシーンは、ジャンの境遇や心境を思ってついつい涙が…
ゲキレンジャーでも一、二を争う見所だったなと思います。いや、ベタですけどね!

リオとメレの贖罪についてはなあなあにならず、きちんとレツとランがストップをかけたことが良かったです。
今まで悪行を働いていた人物が、それ以上の悪に対して反旗を翻したとき、果たして許されていいものだろうか?というのは難しい問題ですが、それに対して逃げずにきちんと向き合う姿勢があったがゆえに、リオとメレは「自らの過ちをも受け入れて道を進んだ獣拳の戦士」という評価で死ねたんじゃないかなと思います。
数多くの人々を傷つけた罪を購うには、多分どうあがいても死しかなかったんだと思いますが、「罪を受け入れて死ぬ」か「罪から目をそらして死ぬ」かでは、スタンスが大きく異なります。
リオとメレを許せる気持ちが産まれるのは、その場の雰囲気に流されず、今までの経緯を踏まえた判断を彼らがしたからではないでしょうか。
リオ自身も「力のその先にあるもの」を見出して死ねたという点で、最期の最期に報われていてよかったです。


・玩具面
ゴーオンジャーの超販促を見た後なせいか、やっぱりちょっと物足りなさが…
サイダイゲキリントウジャーで余りが出るってアカンやろ!!w
武器は結構好きだったんですが、ロボはギミック・合体共にイマイチな感じでした。
バンダイ側との連動がイマイチ上手くいってなかったかな?
ジャンのヌンチャクづかいが素面でも上手だったのが印象的でした。
他のメンバーもかなり動けてたし、オーディションでは運動能力が重視されてたんですかね。
その強みと玩具の販促がうまくかみ合わなかったところは残念でした。


○ほかに面白かった取り組み
・EDでキャラソン七番勝負はなかなか面白かった。EDの曲そのものを変えるっていう試み、これはゴーオンにも微妙に引き継がれていたんですね
・冒頭のナレーションは毎回聞きすぎて飽きてくる(連続だと)なんだけど、まさかそれに最終回で感動させられるとは…最後のナレーション、良かったです。二つの獣拳が、今、一つに!!
・女性イエローがリーダーという珍しさ。結局はレッドメインのストーリーに落ち着いたとはいえ、形骸化せず、メインテーマとして扱った話があったのは良かったです。
・最後までトライアングル(心技体)を崩さなかったことは、5人戦隊としては賛否あるかもしれませんが、ゲキレンジャーが目指したものとしては正解だったと思います。(ならそもそもケンをメカニック担当キャラにしたら解決したんじゃ…とか一瞬よぎったけどw)
・敵味方含めた着ぐるみ幹部のクオリティが凄かった。象リアルすぎじゃね?シャーフーは腕の造形等の問題もありそこまでリアルだなと感じなかったのですが、それ以外の拳聖はホントリアルでした。


○ちょっともったいなかったところ
・ケンとゴウを活かしきれなかった。惜しい。かといって対案は出てこないw
・ゴウが巨大戦で単独行動できる理由や、ケンが過激気を使えるようになるくだりが適当すぎる。流石にそこは「やってみたらできた」じゃダメなところだろ!それで一本作るか物語の中核に置いてくれよ。
・「アクガタ」の使われなさが半端ない(名称的な意味で)
 激獣拳・臨獣拳だけで、「ビーストアーツ」や「アクガタ」の呼称はいらなかったと思う。その方がイメージが統一された感ある気が。
・もっと拳法を活かしたアクションが見てみたかった…
・思えばゲスト絡みがほとんどなかった。もう少しゲストと絡んでたら、膨らんだ話もあったかも?(でもチャイナ3人娘はいらんかったやろ…)


総合評価では「よかった」というところです。
丁度、ドライブのストーリーがゲキレンジャーに似ていると評されているタイミングで見終わったというのも、何かの縁かも?
戦隊だけどちょっと戦隊っぽくない、でも戦隊として終わることができた作品だったと思います。
またダイレンジャーの系譜の戦隊が見てみたいなぁ…と思うのですが、いかがでしょうか番台さん!