アタック!ボウケンジャー!!

「チーフ」という存在感はバリバリだったので多少知っていたものの、あまり記憶になかったボウケンジャー、やっと見終わりました。
「世界平和」が第一の目的じゃないという、なかなか珍しいパターンの戦隊でしたが、多種多様な敵組織や迷惑千万なプレシャス、個性が強すぎる構成メンバーなどなど、なかなかに面白かったです。落としどころも綺麗でした。
あとロボの合体機構に、55Vっぽいリアリティが表現されていたところが良かったです。

でも、槙野先生を見るたびに「ちゅうかなぱいぱい」→「いぱねま」→「ポワトリン」のお父さん役を思い出して集中できなかったw
やってることは普通のはずなのに…どこかただよう浦沢臭w

<続く>

・全体評
序盤→△
中盤→○
終盤→◎
後半に行くにつれ面白くなったという印象でした。とくにラストの敵組織の怒涛の壊滅は見ごたえがあって良かったです。
序盤がイマイチだったという評価は、1~2話のあたりの唐突さが凄すぎて、物語に入り込むことにハードルを感じてしまったからです。この唐突さは色々見てきた中で最高でした。
特にイエロー・ブラックの追加メンバーの処理は「1話見逃したのか?」って思うレベルでした…。
そもそも視聴者がイエローの立ち位置を理解していない時点で、邪竜一族との交流で「仲間じゃないかも」みたいな流れは強引すぎると思います。せめてあと4話ぐらい待って!!
このあたりの違和感が尾を引いて、序盤はキャラと設定をつかむところから始まったせいで乗り切れませんでした。
もうちょっと馴染みやすい1~2話だったら、序盤の評価はまた違ったものになったかもしれません。
このあたりが改善された結果がゴーオンジャーだったんですかね?(やや時間をおいて加入する形)
やはり3人+2人という特殊な構成は、序盤で処理するにはなかなか難しい気がします。次回のジュウオウジャーも噂ではゴーオン・ボウケン系の構成だそうですが、どのように処理するか気になるところですね。

中盤は追加戦士・高岡映士の登場で、話が戦隊じゃなくてライダーみたいになってた気がします。面白かったからいいけど。
アシュ絡みで因縁にとらわれる映士を救ったのは、単純で純粋な冒険へ憧れる心だったというところが、ボウケンジャーのボウケンジャーたる所以という感じがしてよかったです。
色んなしがらみをぶっちぎって「冒険してぇ!!」って目を輝かせるところは、ある意味、視聴者である子供たちに一番近い心の持ち方なのかも、と感じました。
映士が生野菜をかじりまくるのも良かったです。ダイナミック☆食育www
ただ、私はトリガー・ドーパントや鉄砕を先に見ているので、映士の茶髪ロンゲの初見の違和感が凄かったですねw
映士の因縁は簡単に処理せず、終盤まで引きずり続けたことでボリューム感があり、「ボウケンジャーであり、アシュの監視者でもある」という、映士のキャラクターが引き立っていたと思います。
お父さん役の渡さんの貫禄も十分でした。強そう、っていうか強いだろそりゃw
あとズバーンが可愛いかったな。ズバズバ!
放映当時、知り合いの奥様がズバーンを気に入って玩具を持っていたことを思い出しました。
当時は特撮から離れていたため、あまりその手合いの話に乗れなかったのが悔やまれます。
いまなら引かれるほど話せるのにw

終盤はクエスターの壊滅から始まり、怒涛の組織壊滅の流れが面白かったです。
クエスターは何の問題もなく悪かったので、倒されてスッキリしました。
そりゃあこいつらと血が繋がってるよ!って言われたら嫌にもなるわなw
高岡家は地味に天空寺家ともつながりがありそうな家系でしたね。

リュウオーンは結局、あの爆発で死んだってことでいいのかな…
リュウオーンのバックボーンは結構早くから語られてましたけど、邪竜一族はリュウオーンだけしか実態を持っていなかったも同然の、孤独な組織だったんだなぁ…と思うと寂しくなりました。
結局救いはなかったも同然な気がする(というか明石との対比が効き過ぎてた)ので、なおのこと気の毒でした。
今わの際でも光を見いだせなかったあたり、可哀想なリュウオーン…

ダークシャドウ関連は、ゲッコウ様が「忍びの里復興のためにお金を集めようとしている(であろう)、意外にも気のいいおじいちゃんだった」というのが衝撃的でした。この人絶対激獣拳が使えると思う←
最後にシズカとプレシャス集めに精を出してるあたりが、悪い奴らなのになぜか微笑ましかったです。
闇のヤイバの真墨勧誘作戦はなかなかに面白かったのですが、真墨の過去に「一体どこの世紀末だよ…」と思わずつぶやいてしまいました。
闇のヤイバも元は人間なんだと思いますが、心をへし折られたリュウオーンに比べれば、敵としてまっとうに倒された分、幸せな死に方だったのかも?
ヤイバはヤイバで、仲間を欲していたんですかねえ。

ゴードムはガジャ様の独壇場が面白かったです。遊ばれすぎだろガジャ様w
凄いおじいさんに見えて、演じていた方は結構若かったという衝撃w
なんだかんだで雑魚キャラを色んな組織に貸し出していたり、ゴードムエンジンをアシュに与えたり、結局死なずに眠りについたり、オイシイとこどりでした。
第一話、最終話と盛り上げたキーパーソンであることに間違いないのではないでしょうか。
思えばゴードムもリュウオーンと同じで孤独な組織でしたが、ガジャ様はなんか楽しそうだった気がします。サンタ回の人形をゴーレムと間違えるシーン草生える。
最終的に人間(?)を捨ててましたが、元に戻るあたりは流石のチートキャラといったところですね。爆死してもおかしくなかったのに…

敵組織はダークシャドウ、邪竜一族、ゴードム、クエスターと、様々組織がプレシャスを狙って時に協力、時に反目しあい魅せるドラマが充実していて楽しかったです。終盤の盛り上がりも、敵組織あってこそでした。
沢山の組織があるというパターンはとても珍しい構成で、一つ一つの組織が小規模だったものの、ドラマ部分に面白味が出てよかったと思います。

・各キャラについて
チーフの不幸回面白いw開運グッズには思わず笑ってしまったw
チーフは最初から最後まで「出来る男」を崩さなかった不滅の牙でした。
ポジション的にはシンケンレッド(っていうか宇都宮Pがこれに感化された可能性が大)ですが、驚愕の真実に一時心が折れた丈留とは異なり、チーフは最後までチーフであることを崩しませんでした。
チーフは真墨が追いかけるべき「完成された冒険者の象徴」でもあったわけで、それを最後までブレずに描き続けたことは凄いなと思いました。
ただの冒険バカなんだけど、突き詰めるとここまで凄い奴になるというw
そういう意味では、チーフのメンタルはシンケンというよりはゴーオンのメンタリティに近いものがあったんじゃないでしょうか。
純粋が故に強すぎるハート的なwブレねぇなw

真墨はメンタルが弱いというのが一番の弱点でしたが、最終的に闇堕ち→離脱までするとは思いませんでした。
これはなんて斬新な展開なんだ(ジェットマンでも見たけど)!とちょっと面白かったのですが、明石の不在に際して再び立ち直り、新たなチーフとしてみんなを導いていく…という展開が実に救いがあってよかったです。やるじゃん真墨。
1話目に登場した時は「コイツホント大丈夫なのか」って思ってましたからw
ちょっと結城凱っぽい斜に構えたところがありつつも、明石の存在を引き立て、また明石に引き立てられつつ存在感を見せた、成長度の一番高いキャラクターでした。
やっぱ仲の悪い赤と黒って面白いですよね。嫌いじゃないわ!!

蒼太さんは先輩スパイの話が良かったです。なんやかんやで個別回は割と恵まれてた印象。
ひょうひょうとしつつも後ろ暗い過去を持ち、有能だけども場をわきまえる大人の対応ができる、設定的にもポジション的にも優秀なブルーでした。
シズカとのやり取りは軽妙でしたが、それがラストの逃亡シーンで効いてくるとは思いませんでしたね。
冒険バカ、堅物、我儘等々でぐちゃぐちゃになる組織内で、結構大人の対応を見せてくれていた印象があります。

菜月は天然アイドル枠だったんですかね。特にさくらとの絡みが印象に残りました。
堅物で四角四面な考え方のさくらが、菜月の自由奔放で子供っぽい振る舞いに感化されて柔和になる展開が多かった気がします。
個人的に序盤~中盤の菜月のキャラがイマイチ苦手で馴染めなかった部分がありました。
後半は改善したんですが、「仕事が一番できない(しない)割にトラブルメイカー」という立ち位置が個人的にあまり好きではないので、時々菜月の行動にイラっとしてしまいました。
レムリア人ネタは最初から引っ張っていた割にあまり発覚後は活用できなかったのは残念でした。「菜月として生きる」というためのセーブだったのかもしれませんが…
もっとこのあたりの特殊性が打ち出せれば、菜月の良さを引き出せたかも?

さくらはお嬢様設定がイマイチ生きてなかったところは残念でしたが、堅物な元自衛官で、家柄に縛られたくないという思いでボウケンジャーをやっているという設定が好きでした。
「笑顔が自分の宝物」というオチも良かったです。
まさか最後はチーフとともに宇宙に旅立つとは思いませんでしたが、アレをあっさり許すチーフもすごいw
思えば、家を飛び出し自衛隊になるあたり、さくらさんは思い切りがいいタイプなんですよね。なので結末もさもありなん。
ボウケンvsゲキではちょっと進展した二人が見られるらしいのですが、チーフはさくらさんの尻に敷かれてそうだなぁ…と思いながら見てました。
アイドル回のぎこちなさはなかなかパンチでした。あえて菜月でやらなかったスタッフ、有能w

映士はアシュ=鬼と人とのハーフという設定が、のちのキバを彷彿とさせました。
登場するアシュが少ないせいで、アシュのイメージはクエスターで固定されていましたが、映士の母のように人と暮らすアシュなんかの話も見てみたかったです。
仲間になってからもアシュの監視者という特殊性を活かす展開があってよかったと思います。
難しいことを考えられない非常識人な俺様の立ち位置が面白味を出すことも多く、勢いのいいキャラクターが小気味よかったです。
しかし、なぜ彼が食育担当だったんでしょうか…役者本人の苦手克服のため?w

・まとめ
ボウケンジャーの魅力は「正義 対 悪」じゃなく「純粋な探究心 対 利己的な欲望」という、新しい対立方式を中心に据えたことだと思います。
ボウケンジャーが守るべきは「人が生み出した英知の結晶=プレシャス」であり、平和ではないというのは斬新でした。
もちろんプレシャスを悪用されないことが平和につながるという理論は展開されているものの、彼らの使命はあくまでプレシャスの死守であり、最終目標が「平和な世界」ではないというのは新しい描き方だったと思います。
ある意味、どんな戦隊ヒーローよりも己の欲望に素直だったともいえるのかも?
「自分たちが持つ夢、そのものがプレシャス」という結論も、ボウケンジャーの特色を活かした落としどころでしたね。
正しい心をもって探究すれば、人はいつまでも進化し続けることができる…そんな可能性を伝える作品だったんだなと感じました。
そして余談ですが、その後の宇都宮Pの作品(シンケン・ゴーカイ)のレッドに生かされたのは、この作品なのかな?と感じました。
おバカレッドも好きだけど、頼りになるレッドはカッコいいですもんね。

ということで、楽しく見られた作品でした。
映画は見てないので、またいずれ見たいと思います。


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