凄く今更感ありますが、ざっくりと総括です。

個人的にニンニンジャーは評点は低めなので、それを念頭に読んでください。

<続く>
・全体評
個人的な評価でいうと、地盤のもろさで失敗していた作品だったように思いました。
基本的な設定や世界観、ストーリーやキャラクターなど、すべてに説得力に欠けている部分が見え隠れしていたような気がします。
個人的に、面白くないわけではないけど特段面白いわけでもないという作品でした。
ギャグの瞬発力はありましたが、物語としての持久力は無かったです。

・構成要素について
基本の構成要素としてはシンケンジャーを劣化させた部分が多く見られたうえ、先代の忍者戦隊がチャレンジしていた新しい要素も特には無かったように感じました。
私は和風戦隊や忍者戦隊として要素を引き継ぐこと自体は問題はないと考えています。実際今までの戦隊も設定被りは多いですし、ストーリーラインも被っているものはたくさんあります。
ただ、それを発展させずに劣化させるというのは、アイデアの枯渇や安易に過去の栄光に頼っている他力本願さを感じました。
いつもの武部Pらしいヌルい設定が要所要所に見られ、説得力に欠ける部分が目立ったように感じました。

・独自性について
独自性ももちろんあったのですが、活かせていない場面が多かったように感じます。他流派が存在しているはずなのに絡みもなかったし、家族戦隊とは違った「親族戦隊」が目立って活かされた部分がほとんどありませんでした。
「手裏剣」というモチーフも、玩具展開以外に固執するほどピックアップされなかったのは残念でした。「封印のアイテム」以外にもっと必然性が欲しかったです。
結局三世代物という「家族」でのストーリーラインに乗っかってしまった感があり、周りを親族で固める説得力が今一つ薄いように感じました。(考えればわかると言えば分るけど…)
設定等での視聴者の「なぜ?」という疑問に、すべてとは言わないまでも回答する努力を見せることもドラマ作りでは大事だと思いますが、そういった努力が全体的に見られなかったところが評価を下げた要因の一つです。
ワンシーン挟むだけで説得力がぐんと上がる部分はあったはずですが、それががなかったというのは、恒例の武部のクソカットなのか脚本に書いてないのか、どっちだったんでしょうか…(今回はPが多いしカットじゃないと思うけど…)
私は設定部分について紙面等でのフォローがあったとしても、作中で描けなかった時点でそれは「裏設定」になると思っているので、もう少し本編でフォローしても良かったと思っています。

・脚本について
脚本は、定石をあえて外すことで笑いを産み出したり、意外性を出したりという狙いは悪くなかったのですが、そもそもの定石が上手く描けていない部分が多く、結果的にもやもやとした印象が残る回が多かったです(特に2クール目まで)
浦沢義雄のカーレンジャーがあんなに無茶苦茶なのに今でも笑えるのは、きちんと定石を抑えつつぶっ飛んでるからだと思うんですよね。実際、カーレンジャーは昭和戦隊のセオリーを踏襲してますし。
セオリーがあって、そこを崩すから面白いのだと思います。
それが出来ていなければ、「先人がやらなかった理由は面白くないから」という(☆)(○)の有名なAAみたいな話になるんじゃないかと。
ニンニンはその定石をすっ飛ばしてるから、脇の甘い笑いになっていたと思います。
そのためか、2クール目まではあってなかったような、というかなくてもほとんど問題ないストーリーだったと感じました。
キャラクターを掘り下げるでもなく、かといって物語が進むわけでもなく、という微妙なラインの話が多かった気がします。
3クール目以降は良くなったと感じましたが、2クール目まででやっておくべきことができていないということもあり、個人的に「1年観てたはずなのに半年分しか見てないような気がする」という現象が起きていました。
レジェンド回は感動しましたが、それはレジェンドご祝儀みたいなもんだし…でも、ジライヤを復活させたことは本当に素晴らしかったです。
個人的には2クール目までは確実に毛利さんの脚本の方が上手かったと思います。3クール目からは下山脚本でもマトモだ!って感動する回が多かったですね。
キンジが狼男化するあたりから整合性とかが飛躍的に向上して目に見えて脚本が良くなった気がするのですが、一体何があったのでしょうか。
かといって脚本には悪い部分だけじゃなく、いい部分もたくさんありました。
笑いの瞬発力はなかなかの物でしたし、お約束をぶち壊す難しさに挑戦したチャレンジ精神は素晴らしいと思いました。
ただ、微妙な感覚なのですが私個人の「燃えポイント」を絶妙に外してくる脚本だったと思います。ハマる人にはハマるのかな。
面白くないわけじゃないしキャラが描けてないわけでもないけど、総てにおいて「浅かった」気がします。

・キャラについて
キャラクターは全員血縁者、だけど家族じゃないという一風変わった設定でしたが、ほとんど活きていませんでした。
あれなら他流派の忍者で選別されたメンバーが集まった、ってほうがドラマが深くなりそうです。
カクレ・ハリケンと異なる部分は「他流派がナチュラルに存在する」という点でもあったと思いますが、まったくと言っていいほど絡みがなかったのはちょっともったいなかったですね。他流派ものってリュウジさん絡みだけだったような…。
赤と白が兄妹ってこともギリギリ活用できたかどうか…みたいなレベルで、あまりピックアップされず残念でした。
赤>青>桃=金>白>黄ぐらいな比率での活躍ぶりだったと思いますが、とりあえずあまりにも黄色が空気過ぎて気の毒でした。でも黄色の空気ネタすごく好きだったw
全体的にいいキャラクターだったのに、活用しきれてなかったように思います。ヤッくんは遊ばれすぎw
九衛門というキーマンの立ち位置が、最初から決まっていないということが公式で明かされたのは衝撃的でした。
それなりに収まったけど、まさに「ザ・行き当たりばったり」って感じでしたね。
テレ朝の梶淳Pの「アイデアにセンスはいらない」というビジネス本を読んでいる最中だったので、梶Pの言うアイデアの基礎っていうのが出来てない作品なんだな…と改めて感じました。
そこは決めとけよ…キモだろ…

・アクションについて
アクション、特撮面はすごく見ごたえがあって良かったです。
個人的に、ニンニンの良さは8割ぐらい後半のアクションパートでできていたといっても過言じゃなかったです。
忍者らしい動きだけでなく、上下左右の空間を有効に使ったアクションの数々は実に迫力があり、スーアクさんの凄さを改めて感じました。
個人的には黄色がアクションの時だけ異常に目立つのが好きでした。
必殺技の汎用性、応用力もしっかりあって、いつも単調になりがちなトドメの技が楽しみだったのは良かったです。
カラクリヘンゲンは最後までいらない子でしたがw映画で敵の方が活用しててちょっと笑ったw
巨大戦についても色々な試みがなされ、まさかの生身でトドメという新鮮さには度肝を抜かれました。これは斬新!
最終回は駆け足になってしまったものの、力の入ったアクションには楽しませてもらいました。
あと、ニンニンジャーでの一番の収穫は加藤弘之監督の登板だったんじゃないでしょうか。工夫を感じるダイナミックな映像は迫力があって良かったです。
加藤監督の今後の作品に期待しています!
あと、敵妖怪のデザインも新しい解釈が多く、なかなか見ごたえがありました。新規で参加したデザイナーさんも多かったので、今後の活躍に期待したいですね。


割と手厳しい総括になりましたが、一年間見続けて感じたことは上記のような内容でした。
春から秋にかけては、鎧武&キョウリュウの時とはまた違う苦行感がありました。
でも、なんだかんだ言ってそれなりには楽しんでたんですけど…個別回ではそれなりに楽しめたけど、総括するとマイナスポイントが多くてこうなっちゃう、そんな感じでした。
心に響く回が少ないというか、練り込み不足やその場しのぎ感が目につくというか。
物語のクオリティという側面では、単発だとギャグのキレは良い回が多かったと思うのですが、総合すると物語の練り込み不足や描写不足は否めないかと思います。
でも、最終回付近で限界を迎えたフォーゼとかキョウリュウ、ドライブとは違って、最終回付近はグッと盛り返し面白かったことは良かったと思います。
私としては非常に悪い作品ではないと思いますが、かといって良い作品というには難しい、何とも微妙なラインな作品だったという評価でした。
とはいえ、一年間楽しませてもらった作品でした。次回、VSで会おう!!



○余談として…
武部Pのいいところはキャスティング力といわれることがありますが、私はキャスティングに関しては総合的に高寺P、宇都宮Pが上手いと思っています。
その次に僅差で日笠P=白倉、武部かなと。塚田Pはちょっと…って気がするんですけど…自分の趣味に走りすぎてるキャストが目立つ気が(今更)
ただ担当作品を見るに、武部Pは誰よりもネタキャラのポテンシャルを持った俳優を見出すのが上手なのかもしれません。
753に戒斗さんにウヴァさんにヤッくんって、狙ってもなかなか毎回これだけのネタキャラを見出すのも難しいと思うんですがw

プロデューサーや脚本家の名前で作品を見てるわけじゃないですが、やはり結果としてできたものを見て残念に思うとすれば、そこが一番重要になってくるのかなぁ…としみじみ感じました。
ローテーションで行けば、また武部Pが来年あたりライダーか戦隊なんでしょうか…ウツダシノウ
でも今回ゴーストのP頑張ってるから…思い切って新人Pでいいじゃない…!!
頑張れ東映…人材が薄すぎるぞ!!脚本家も育ててくれ!!!マジで!




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