毎度おなじみ藤林聖子女史の予言書=OP解読のお時間です。
そういえばキュウレンはやってなかったなーと思ってたので、この機会に。
作品が終わったタイミングでの考察はやったことがなかったので、こじつけと妄想を盛り込んでお送りしております。
<続く>
そういえばキュウレンはやってなかったなーと思ってたので、この機会に。
作品が終わったタイミングでの考察はやったことがなかったので、こじつけと妄想を盛り込んでお送りしております。
<続く>
・藤林聖子女史とは(知らない人用)
戦隊、ライダーのOP、ED等の作詞を多数担当する作詞家。
まだ(おそらく)十分に脚本が仕上がっていない状態で作詞するにもかかわらず、歌詞の内容と作品の展開があまりにリンクするため、その歌詞は「予言書」とファンの間でささやかれることもしばしば。
実際にはプロットを読み解く力が高いと思われ、初期プロットがしっかりした作品になればなるほど予言書度が増す。
〇LUCKY STAR(キュウレンジャーOP)
歌詞をまるっと引用できないので小節ごとに解読
・見上げた空に~wego
ラッキー初登場時に述べた動機である「宇宙の果てを見てみたい」を想定したと思われる。
続く「この世界には~思うのだろう」は仲間の多さ、多様性のあるそれぞれの人生を盛り込んでおり、疑問形を取り入れることで仲間が出会った時のドラマへの広がりを感じさせる。
また、「we」を使用することで人数の多さを表現している。
・考えて分かんないことは~探さずに
キュウレンジャーが骨子としていた「とりあえずやってみる」というチャレンジ精神を端的に表した歌詞。
この節がある意味キュウレンジャーという作品の根幹でもあり、制作側の一番伝えたいメッセージでもあるのだろう。
全体的にキュウレンジャー自体が「考えるより行動する」というメッセージが強く表れているため、意識的に勢いのある言葉を随所に盛り込んでいる様子が見て取れる(むしゃくしゃ、速攻、ハッタリ、ぶっちぎりなどの表現で勢いをつけている)
・キラめきすぎ注意!~見てみたいんだ
「キュウレンジャー」という戦隊名を歌わない珍しいサビ。
「LUCKY STAR」というキュウレンジャーの象徴的な二つの単語(「ラッキー」・「スター」)を組み合わせることで、作中と呼応し、戦隊名とはまた違った印象深さを与えている。
「キュウレンジャー」のコーラスを入れることで、歌手と聴衆の一体感を生み出す効果もあり、心地の良いサビとなっている。
また、「君が切り開く未来見てみたいんだ」を見てもわかるように、これまでの流れとは一転し、第三者的視点からの問いかけ、呼びかけになっているのがこのサビの特徴である。
キュウレンジャーたちを応援する周囲の言葉がサビになっているというのは、彼らが「救世主」として、人々の代表として戦うという構造にマッチしており、人々が望む未来を実現する者たちとしての期待がこのサビに詰め込まれているといえよう。
・降り注ぐ流星群に~&GOODLUCK!
第1話の展開=ラッキーがキュウレンジャーになるきっかけを盛り込んだ歌詞。
この部分で「流星群」の印象が強く残り、結果的に最終回の第1話再現に一役買っている。
ここを取り込んでくるセンスは、さすが予言者としか言えない。
「ツキまくっていると強く信じ」はある意味ラッキーの本質的なもの=ツイていると思い込むことで運を呼び込む、を端的に表しており、「運がいい」というのが実際は違うのでは?という疑念も挟み込んでおり、その後のラッキー自身の紆余曲折をも予感させる単語である。
個人的にはこの節が最も予言らしい予言ではないかと思う。
・上手くいくことばかりじゃないと~飛び出そう
Aメロ部分から「見上げた空に~wego」の節を抜いている。
これまたある意味制作側の想いが強く出ている部分ではないかと思うが、お約束やセオリーに囚われない、ある種の無法こそが作品のキモであったので、それを取り込んだ歌詞と言えるのかもしれない。
本編とも呼応しており、現にラッキーは空気を読まない「よっしゃラッキー!」のハッタリで何度も展開を打開している。
最初から圧倒的戦力差で「詰んでる」状態のキュウレンジャーたちが、空気を読まずに突き進むことが打開策であると示唆されているといえよう。
・ハリキリ過ぎ注意~宇宙の果てまで
これもまた第三者的視点からの呼びかけが印象的。
「ネガティブ避けてく」はAサビの「ツキまくってると強く信じ」に対しての呼応であり結果である。「ツキまくってると強く信じ」ると「ネガティブ避けてく」のである。
「君なら~宇宙の果てまで」はラッキー初登場時に述べた動機を意識しての回答で、キュウレンジャーのテーマには沿わない内容ではあるが、ラッキー=中心人物を強く押し出した結果の文言と言えるのかもしれない。
・足元が~&GOODLUCK!
「足元がグラつく」は挫折や絶望の暗喩だが、そこから「飛べ」と繰り返すことで力強く前向きな歌詞となっている。
「降り注ぐ流星群に~」は絵的な表現だが、「足元がグラつく」は内容的側面を表現しており、同じメロディでも表現が異なるのがおもしろい。
また、「宇宙の闇さえ~」は制作側が悩んでいた(らしい)ドン・アルマゲの正体をも示唆する含みがあり、流石俺たちの藤林聖子だぜ…!と言わざるを得ない。
ありがちっちゃありがちなんだけど、それをここまで寄せるセンスがね。すごいですよね。
・名もなき星を~守ってみたい
モチーフである「星座」を大サビのメロディラインに乗せて歌い上げることで、星と星、星と人、人と人を「繋ぐ」ことで力を得るキュウレンジャーの展開を印象強く訴えかけている。
全く異なる星々からの戦士であるキュウレンジャーが、互いに繋がり合い力を発揮するという基本の設定が、この部分で「星座」と絡めて表現されている。
モチーフを活用しつつ、作中の核の部分もさらりと絡める。上手い。
・キラめきすぎ注意!~&GOODLUCK!
Aサビ同様。割愛。
やはり歌詞を読みこんで思うことだが、キュウレンジャーという物語はラッキーがいないと成立しない構造なのだなと思う。
プロット、また出来上がっていた脚本を読み込んでのこの歌詞だとしたら、いかに制作陣にとって「ラッキー」というキャラクターの存在が大きかったかがわかる。
そういった意味では「赤偏重主義的」といわれてもやむ無しではあるのかもしれない。
しかし完全に見終わった後での子のクオリティ…藤林聖子、恐るべし!
ちなみにルパパトも頼まれもしないけどやります。早くCD来てほしい~。
style="display:inline-block;width:300px;height:250px"
data-ad-client="ca-pub-7409111097133581"
data-ad-slot="1051553150">
戦隊、ライダーのOP、ED等の作詞を多数担当する作詞家。
まだ(おそらく)十分に脚本が仕上がっていない状態で作詞するにもかかわらず、歌詞の内容と作品の展開があまりにリンクするため、その歌詞は「予言書」とファンの間でささやかれることもしばしば。
実際にはプロットを読み解く力が高いと思われ、初期プロットがしっかりした作品になればなるほど予言書度が増す。
〇LUCKY STAR(キュウレンジャーOP)
歌詞をまるっと引用できないので小節ごとに解読
・見上げた空に~wego
ラッキー初登場時に述べた動機である「宇宙の果てを見てみたい」を想定したと思われる。
続く「この世界には~思うのだろう」は仲間の多さ、多様性のあるそれぞれの人生を盛り込んでおり、疑問形を取り入れることで仲間が出会った時のドラマへの広がりを感じさせる。
また、「we」を使用することで人数の多さを表現している。
・考えて分かんないことは~探さずに
キュウレンジャーが骨子としていた「とりあえずやってみる」というチャレンジ精神を端的に表した歌詞。
この節がある意味キュウレンジャーという作品の根幹でもあり、制作側の一番伝えたいメッセージでもあるのだろう。
全体的にキュウレンジャー自体が「考えるより行動する」というメッセージが強く表れているため、意識的に勢いのある言葉を随所に盛り込んでいる様子が見て取れる(むしゃくしゃ、速攻、ハッタリ、ぶっちぎりなどの表現で勢いをつけている)
・キラめきすぎ注意!~見てみたいんだ
「キュウレンジャー」という戦隊名を歌わない珍しいサビ。
「LUCKY STAR」というキュウレンジャーの象徴的な二つの単語(「ラッキー」・「スター」)を組み合わせることで、作中と呼応し、戦隊名とはまた違った印象深さを与えている。
「キュウレンジャー」のコーラスを入れることで、歌手と聴衆の一体感を生み出す効果もあり、心地の良いサビとなっている。
また、「君が切り開く未来見てみたいんだ」を見てもわかるように、これまでの流れとは一転し、第三者的視点からの問いかけ、呼びかけになっているのがこのサビの特徴である。
キュウレンジャーたちを応援する周囲の言葉がサビになっているというのは、彼らが「救世主」として、人々の代表として戦うという構造にマッチしており、人々が望む未来を実現する者たちとしての期待がこのサビに詰め込まれているといえよう。
・降り注ぐ流星群に~&GOODLUCK!
第1話の展開=ラッキーがキュウレンジャーになるきっかけを盛り込んだ歌詞。
この部分で「流星群」の印象が強く残り、結果的に最終回の第1話再現に一役買っている。
ここを取り込んでくるセンスは、さすが予言者としか言えない。
「ツキまくっていると強く信じ」はある意味ラッキーの本質的なもの=ツイていると思い込むことで運を呼び込む、を端的に表しており、「運がいい」というのが実際は違うのでは?という疑念も挟み込んでおり、その後のラッキー自身の紆余曲折をも予感させる単語である。
個人的にはこの節が最も予言らしい予言ではないかと思う。
・上手くいくことばかりじゃないと~飛び出そう
Aメロ部分から「見上げた空に~wego」の節を抜いている。
これまたある意味制作側の想いが強く出ている部分ではないかと思うが、お約束やセオリーに囚われない、ある種の無法こそが作品のキモであったので、それを取り込んだ歌詞と言えるのかもしれない。
本編とも呼応しており、現にラッキーは空気を読まない「よっしゃラッキー!」のハッタリで何度も展開を打開している。
最初から圧倒的戦力差で「詰んでる」状態のキュウレンジャーたちが、空気を読まずに突き進むことが打開策であると示唆されているといえよう。
・ハリキリ過ぎ注意~宇宙の果てまで
これもまた第三者的視点からの呼びかけが印象的。
「ネガティブ避けてく」はAサビの「ツキまくってると強く信じ」に対しての呼応であり結果である。「ツキまくってると強く信じ」ると「ネガティブ避けてく」のである。
「君なら~宇宙の果てまで」はラッキー初登場時に述べた動機を意識しての回答で、キュウレンジャーのテーマには沿わない内容ではあるが、ラッキー=中心人物を強く押し出した結果の文言と言えるのかもしれない。
・足元が~&GOODLUCK!
「足元がグラつく」は挫折や絶望の暗喩だが、そこから「飛べ」と繰り返すことで力強く前向きな歌詞となっている。
「降り注ぐ流星群に~」は絵的な表現だが、「足元がグラつく」は内容的側面を表現しており、同じメロディでも表現が異なるのがおもしろい。
また、「宇宙の闇さえ~」は制作側が悩んでいた(らしい)ドン・アルマゲの正体をも示唆する含みがあり、流石俺たちの藤林聖子だぜ…!と言わざるを得ない。
ありがちっちゃありがちなんだけど、それをここまで寄せるセンスがね。すごいですよね。
・名もなき星を~守ってみたい
モチーフである「星座」を大サビのメロディラインに乗せて歌い上げることで、星と星、星と人、人と人を「繋ぐ」ことで力を得るキュウレンジャーの展開を印象強く訴えかけている。
全く異なる星々からの戦士であるキュウレンジャーが、互いに繋がり合い力を発揮するという基本の設定が、この部分で「星座」と絡めて表現されている。
モチーフを活用しつつ、作中の核の部分もさらりと絡める。上手い。
・キラめきすぎ注意!~&GOODLUCK!
Aサビ同様。割愛。
やはり歌詞を読みこんで思うことだが、キュウレンジャーという物語はラッキーがいないと成立しない構造なのだなと思う。
プロット、また出来上がっていた脚本を読み込んでのこの歌詞だとしたら、いかに制作陣にとって「ラッキー」というキャラクターの存在が大きかったかがわかる。
そういった意味では「赤偏重主義的」といわれてもやむ無しではあるのかもしれない。
しかし完全に見終わった後での子のクオリティ…藤林聖子、恐るべし!
ちなみにルパパトも頼まれもしないけどやります。早くCD来てほしい~。
style="display:inline-block;width:300px;height:250px"
data-ad-client="ca-pub-7409111097133581"
data-ad-slot="1051553150">
藤林聖子さんは数多くの戦隊、ライダーのOPの歌詞を手掛けてますが、キュウレンのOPの歌詞は物語の展開や主人公のラッキーにリンクしているのでとても興味深いです。
記事を一読させていただく内に、この作品で制作陣が視聴者に向けて伝えたい事や意図、そしてラッキーというキャラについてつらつらと考えました。
自分は戦隊でレッドにハマる事は余りなく、どちらかと言えば追加戦士にハマる方ですが、今作で11話辺りからラッキーのキャラに琴線が触れて気がつけば転がるように彼の持つ魅力に引き込まれ、彼の事を見守るように番組を見ていました。
いつもは陽気でポジティブ、他のメンバーを励まし発破掛けて奮い立たせ、時には激しく衝突もする――それだけなら歴代の他のレッドにも良く見受けられる要素ではありますが、その陽の部分が実は故郷の星が征服された重い過去からくる半ば強迫観念から起因したものだと分かると、所謂馬鹿レッドとは何か違う、影の部分も内包した、真面目で人間臭い部分に魅かれたんだと思います。イカーゲンに敗北したエピソードで、ガルにぶん殴られて自身の弱さと向き合い再び運を掴み取って一皮むけた時はより一層ラッキーという一人の人間が好きになりました。