端的にいうと、一分一秒たりとも正気な時間がない映画。
何故だ…何故この映画を世に送り出した…東映ェェェェェ!!!!

ちなみに、最終的な感想は「人体のサバイバルのケイの声が石田彰だった」という衝撃で塗り替えられましたとさ。チャンチャン♪

※スプリンパンも狂ってる。人体のサバイバルは異常なほどマトモ。

<続く>

・がんばれいわ!ロボコン
※あらすじとともに感想をお伝えします。

人類にはこの映画は早すぎる…精神構造が2001年宇宙の旅のスターチャイルドにならないと多分理解できない。
そもそも、ロボコンってテレビシリーズが途絶えて久しいうえに、現状だと特別メジャーなキャラクターではない。一応存在は知ってるけど、本当に最低限の知識しかない層が大半だろう(メインターゲットにはおそらく全く知られていない)
なのになぜか全く説明なく繰り広げられるストーリー。
ざっくりした説明についていけないまま、強引に繰り広げられる異常な展開。
登場人物の立ち位置すらも把握できないまま、「ロボコンというロボットが空から降ってきてトンチキなお手伝いをする」というシーンがまず始まる。
そもそもロボコンがお手伝いロボということがあのシーンで把握できるのだろうか…(説明は入るが)
ガンツ先生のネタも入ってくるが、知らない人は全く分からないと思う…あとガンツ先生、明らかにソフビですよね???
ちなみに、ここの演出も相当にくるっている。なぜか爆音のロック。そして過剰な演出。
一秒で「ヤバい」と感じられる…久方ぶりだぜ、こんなに背筋が寒くなるのはな。

そしてなんやかんやでロボコンはお手伝いのため上得意のトルネード婆ァのもとへ担々麺を届けに行くが、岡持ちを回しすぎて麺は汁なしになってしまう。
それを食べたトルネード婆ァが気に入り、知人に宣伝し、店の一番人気の商品に。
するとしばらくして、自我を持った汁なし担々麺が店を汁なし担々麺専売店にすると言い出す。
それはひとえにトルネード婆ァのもとにいたロビン(お手伝いロボ。ロボコンの同級)が地球を欲しがっているからだった。汁なし担々麺は恋するロビンのために、地球制服をたくらんだのである。
…何を言っているかわからねーとおもうが、俺も何を言っているか(ry
このシーンで一番ヤバかったのは、汁なし担々麺がチンゲン菜でロボコンの乳を吸おうとするシーンかな…常軌を逸しすぎてて気絶するかと思った。このシーンが作中屈指の狂気を感じるシーン(私調べ)
とりあえず、内容的には汁なし担々麺が、恋する相手のために地球制服をたくらんでいるということです。考えるな!感じろ!!!

汁なし担々麺の横暴に怒る他の中華たち。
出奔した担々麺を追ったロボコンは怒る中華定食に囲まれる。
しかしそこにロビンが。ロビンは汁なし担々麺が自らのために地球を征服しようとしていることを知り大歓喜。
その姿に気後れするロボコンと担々麺に発破をかけるように、ロビンは口から火を噴き、変幻自在な攻撃で逃げるロボコンと担々麺を追い詰めるのだった。
しかし実はロビンの異常はトルネード婆ァの夢を吸収したことにあった。
トルネード婆ァはロビンから夢を取り戻し、ロビンは元に戻るのだった。
…ロビンちゃんは元クックルンだそうです!大きくなったね!
それにしても、この顔芸の嵐、事務所はオーケーだったの?!
なぞのアクロバティックアクションみたいなシーンでしたが、アクション自体はCGなのもあり面白かったです。内容は…うん…まぁ…意味不明だし…無駄にこういうシーンのクオリティが高いのは流石東映。
ただ、アクションはCG中心なのに、中華食材の動きはコマ撮りなんですよね。
ハイテクとアナクロの融合、そういう点はある種の見応えではないかと。
こうした部分のアナクロ感が「ロボコン」の持つ昭和っぽさ、ひいては原作っぽい懐かしさを醸し出していたと思います。逆に新しかったかもしれない。
あと普通に清水ミチコのトルネード婆ァの異様さは説得力が凄い。
夢を奪って云々の流れ、意味不明すぎるんだけど原作にあるのか…そういう話が…?

ロビンとの恋に破れ、成長した汁なし担々麺。
現れた中華食材たちからロボコンを守るため、担々麺は剣を抜く。
しかし、中華食材たちは汁なし担々麺が成熟するのを待っていたのだ。
全中華からの祝福を受ける汁なし担々麺。汁なし担々麺の成長を祝い踊り歌う中華たちを見守るロボコンたちなのであった。
…CMで出てるシーンココです。全中華。意味が分からない。
汁なし担々麺はすべての中華の王なの…???
まあ新メニューを喜ぶ中華たちという感じなのかもしれません。ビジュアルは斬新だしな汁なし担々麺。
個人的には鶏とカシューナッツ炒め定食が食べたかったです。
ちなみにこのシーン、歌い踊る中華たちの姿に「歌う!大竜宮城」の片鱗を見た気がしますが忘れることにしましょう。
そしてここから先はロボコンとヒロシの別れのシーンに移行。
一切汁なし担々麺に触れられなくなりますので、最終的に何がどうなったかは全く分からずに終わります。
まぁそんなこと関係ないぐらい、これまでも全く意味が解らなかったから問題ないんですけど。もし見直して触れられてたらゴメンな☆彡

そしてヒロシとの別れ。なんとなく感動的な雰囲気ですが、中華食材たちも別れを惜しみます。
そして次なるお手伝い先へと旅立ったロボコン…
怒涛の勢いで始まって終わった令和のロボコンは、なんとなくいい感じで幕を閉じるのでした。
54話を30分に濃縮したようなラストシーン。尺!尺ゥ!!!
もはや言葉は不要とばかりにいい感じの雰囲気で押し出してきてますが、ヒロシとの友情とか絆を感じるシーンは作中にほぼ無いので、冷静に考えると違和感が凄いです。でもいいかもうそんな細かいこと。
見所はEDで、いろんな人が色んなダンスで彩っていました。
石田監督(戦犯その2)もなぜかどじょうすくい踊りで参戦。リアルに「誰だあのおっさん」とEDでツッコまれるのは草。というかツッコミが存在するEDって斬新すぎない???

それにしても、あまりにも純度100%の浦沢義雄(戦犯その1)脚本に、私はこれまでぬるま湯につかりすぎていたことを反省しました。
こうだった…俺たちが知っている浦沢はこうだったよな…!!!
もし仮に仮面ライダーの歴史が潰え、ロボコンが台頭したとしたら、毎週この純度120%な浦沢節を浴びることになるのか…と考えると、まだまだ仮面ライダーには頑張ってほしい。そう思ってしまいました。
いや…多分30分尺の不思議コメディシリーズだともっとまともなはずなんだけど…ってマトモだったかな…うん、まともだったかも…(サブライターの回は)

面白いか面白くないか、という尺度では測り切れない「がんばれいわ!ロボコン」。
面白い→×、面白くない→×、ロボコン→○、浦沢脚本→◎という評価ですかね…ほぼ浦沢義雄ォォォ!!!!!
ある意味令和の世には滅茶苦茶貴重な映像だった気がします。
完璧に練り上げられた論理的なストーリー?イケメンに美女?カッコいいアクション?そんなものが無くってもエンターテイメントは成立しうるんだという可能性ですよね。
ナンセンスハイテンションコメディ…スラップスティック?どう表現すれば正しいのかわからないですが、とりあえず凄いものを見た気がします。
令和のこのご時世にニチアサで井上敏樹がホンを書き、浦沢義雄の映画が公開されるとは…時代は進んでいるようで、やはりループしているのかもしれない…

にしても、白倉P(戦犯その3)は過去の遺産を掘り起こしてはキャンプファイヤーにくべてるように見えるんだけど気のせいなのかw
いや、いーんだけどさ!!!!

ちなみに、同時上映のスプリンパンは色んな意味で理解不能さはロボコン級でした。
意味が…意味が解らない…
CGの出来は絶対プリキュアのEDが上のような…。まぁ目指してる方向が違うけども。

人体のサバイバルはいわゆる児童向け学習漫画のアニメ版ですね。出来が良かったです。すごく勉強になりましたし。
漫画のほうは読んだことはないのですが、姪っ子たちはこぞって読んでるので面白いんでしょうね。今度読んでみます。
尺も一番あったので、メインはこれですね。同時上映があまりにも挑戦的過ぎます。何故抱き合わせた。
見ながらず~っとケイ(医学生)の声に聞き覚えがあったんですがピンと来なくて、エンドロールで「お前かァァァァァァァ!!!!」ってなったので笑ってしまいました。
スレイヤーズもリメイクでやったしな…!(個人的石田彰一番の思い出作品である)
EDはみんなから寄稿されたイラストで彩られていたのですが、一部大友な雰囲気のガチ勢が散見されてフフッってなりました。
でもわかるよ…なんかちょっとわかる…!!(キッズ向け販促アニメにハマってきた過去を持つものとして)
ちなみに私も鬼太郎のガチオタなのですが、水木しげるロードという鬼太郎ファンの聖地で、しばら~く絵を飾ってもらってました。ファンが絵を描いてお店に飾ってくれるところがあったんですよね(今はどうか知らん)


ぶっちゃけリアルに見たお子様たちの感想が聞きたくて仕方ない。
特にロボコンとスプリンパンは教えてくれメインターゲット!!!
私としては凄い体験でしたが、これを令和の世にぶつけられた今のキッズたちも相当な衝撃なのかもしれません…多分忘れられないだろうなぁ。

こうして受け継がれてゆく、石ノ森章太郎の狂気…!!!
ハッ?!それが本来の狙いなのか…?!