終わってしまった~。
コロナ禍での撮影の制限がありつつも、彼らのありようをしっかり体現した物語になっていたんじゃないでしょうか。

素敵なキラメキをありがとうキラメイジャー!

<続く>

・最終決戦(なぜか鬼滅ネタ)
まさかのクランチュラ加入からのイリュージョア大活躍w
敵を喰らって強くなる~というのは、なんとなく某鬼滅の某無惨様をほうふつとさせますね。
しかし無惨様とヨドン皇帝の違いは、自分の弱さをいかに自覚して生かすかってところにあったんじゃないかなという気がしました。
無惨様は「死にたくない」その一心であそこまでになってたし、「死なないこと」への執着であれだけ強くなってた。自分の弱点に対して、いかに敵をつけ入らせないかに腐心していた感がありました。
まぁそれを上回る殺意で倒されましたが、ヨドン皇帝は「自身の弱さ」への執着を仮面に託すことで恐怖、弱さを克服して強くなったという、似ているようで真逆の強さだったと思うんですよね。
どちらも恐怖の対象は克服できてないけど、とりあえず別人格で棚上げにしていたヨドン皇帝が敗北したというのは、ヨドンナという「恐怖」を捨てたせいだと思うんですよ。
恐怖を捨てたからこそヨドン皇帝はイリュージョアの幻覚を想定できなかった。いや想定はできないだろうけど、恐怖というのは危機察知能力でもあるので、それを捨て去ることが敗北につながったんじゃないかという気がしました。
ヨドンナは自身が消えることで皇帝が完璧になると消えていきましたが、きっと彼女が消えたことで、皇帝は不完全になってしまったんでしょうね。
シャドンも多分そう。恐怖による危機察知能力、恐怖による危険回避能力を失った皇帝は、きっと遅かれ早かれ倒されていたのでしょう。
しかしヨドンナは可哀想だったかも。目を背けたい弱さを押し付けられて、いいように使い捨てられて。
でも、それもヨドン皇帝自身の内面だからなぁ…と思うと、意外と複雑ですよね、皇帝の心理って。
きっと彼も、天啓を受けるまでは辛酸をなめていたんだろうと思うのですが、虐げられた憎しみを、他人を虐げることで晴らす方向に進んだのが運のツキなのかな。

・イリュージョア大活躍
クランチュラ、マジ美味しいところもっていってるの草。コイツいなかったらマジで詰んでたな。
敵の邪面を剥ぐためにイリュージョアで倒されたと見せかけて不意打ちって、あまりにもヒーローらしくない気もしますがw、必殺技が死んだふりの戦隊もありますからね。伝統芸能です。
これをロボ戦でやってたのが賢かったなという気がしました。
人間大の戦闘パートだと多分悲愴感半端なくて、ニチアサが阿鼻叫喚と化すから…実際に死んだ戦隊もいたけど…

・素面名乗りからの最終戦
最後の最後も素面名乗りで特殊名乗りなの、実にキラメイジャーだなぁ~!
こういうスーツで顔出しの名乗りって久々な気が…リュウソウもルパパトもしなかった気がするし…(気のせいだったらスマン)
まさかあの難しい組体操名乗りも再現するとは思いませんでしたw
時雨さんと為朝君の努力が光ってて笑うwwwスゲェ~!
やっぱりなんだかんだ等身大のラストバトルはテンション上がりますよね。
マブシーナの思い出とともに声援を送る姿が、視聴者と重なるような気がしました。マッハは自重して←
為君の指示が最後まで光ってましたよね。本当に彼はキラメイの頭脳でした。
時雨さんと小夜さん、宝路さんは本当に実力派の実働部隊で安心して戦いを任せられるし、瀬奈はここぞというところに強い。
そして我らが充瑠はミラクルを起こしてくれる。
六人がそれぞれに持つ力を発揮して導き出したウィニングロード。
カナエマストーンの力で増幅されたキラメキが皇帝を討ったのは、必然でしたね。
みんなが勝利を喜ぶ姿は、純粋に良かったなぁ~って気がしました。

・その後
ウェブ会議なのが時代に即してる感あるw
クランチュラは生存ルートでしたね。ヨドンヘイムがなくなったわけじゃないから、これから彼らは新しい国づくりに励んでいくんだろうな。
地味に芸術に目覚めてる?!ベチャットたちなら、侵略しなくてもヨドンヘイムを作り替えられるのかもしれない。
充瑠は大学生になってたんでしょうか。髪型が、オイオイちょっと色気づいてんじゃねーかテメーと思ってたら、柿原さんとイイ感じになってて笑ってしまいました。
リア充爆発しろ!!!!!!!
宝路さんに即効追い抜かれ、18歳にまで突き放されるとは…ますますカナロの立つ瀬がない…w
しかし、平和になった世界でそれぞれがそれぞれの場所で活躍を続けてるのが見えてよかったです。みんなちょっと大人びた感じにしてもらってて、開始当初からの成長が感じられる…
時雨さんだけ俳優の衣装じゃなくてキラメイの隊服なのは笑ったw
きっとわざわざ着替えて参加したんだろうな~っていうのが時雨さんらしいというか。なんだかんだあの人一番キラメイジャーが好きだったんじゃないかw

クリスタリア再興は叶ったみたいですが、土地や建物は復興しても人々はいまだ傷が癒えずという感じなんですね。
オラディン王はストーンとして生きることになり、王妃も復活は出来てない。少しビターなエンドなのかなという気もしますが、マブシーナを王として復興するクリスタリアへの希望が満ちた落としどころでした。
宝路さんはマブシーナの片腕としてクリスタリアに行くんだなぁ。もうモンストーン問題は解決したけど、長年暮らして恩義のある養子先を捨てられないという、聖人君子な宝路さんらしい選択ですね。まぁ見た目は人間でも体の構成要素がクリスタリア寄りなので、人間として生きるのも難しいでしょうし…

ストーンたちとも会えてよかった良かった。地味にジョーキーが仲間に加わってるのは感動してしまった。
これまでのようにいつでも会えるわけじゃないけど、これまで共に戦った熱い想いとキラメキを胸に、それぞれの道を歩んでいくという希望に満ちた最後でしたね。
終始明るい作品で、この鬱屈とした世の中を照らしてくれた作品でした。


中盤、特に駆け足になったりと大変な部分も多かったと思いますが、やりたかったことはやり切った作品になったんだろうな。
最終戦ギリギリまでやりたい放題だったのは面白かったw
本当はもっとショーを見られたり、スピンオフがあったり、イベントがあったりして盛り上がったであろうことが惜しいですね。
私も本来ならGロ、テレ朝夏祭り、超英雄祭、ひらパーショーは参加してたと思います…悲しみ…
でもそんな苦境をはねのけるぐらい、みんなを楽しませてくれた作品だったと思います。
FLTの開催、VSの決定もありましたし、まだまだ楽しめそうですね!
もうちょっと彼らのキラメキを堪能したいと思います。

ありがとうキラメイジャー!お疲れさまでした!!!



<キラメイの私的解体新書>
令和のゴーオンジャーかな…要素被りまくっててゴーオンっぽいな~って当初から思っていたのですが、色々と思う部分があったのでメモ。
否定的な文章も多いですが、楽しかったけどキラメイにやや乗り切れなかった原因の究明にもなってますのでご了承ください。

・キラメイジャーは「ありのままを認める物語」だった
キラメイジャーって、物語構造的に成長に重点を置いてなくて、その人の持つ素質や素養を認めることで輝かせるということに重点を置いてた作品だったなと思う。
成長要素がなかったわけじゃないけど、重視されていたのは彼ら自身がすでに持っているものだった。それをどう引き出し、どう活かすかが、彼らに課せられた課題だったと思う。
彼ら自身が敵と因縁もなく、選ばれたが故に戦うという設定だったのは、彼らにとってキラメイジャーが、すでに得た成功とは別の認められる場所だったからなのかなと思ったり。

・全体的に懐古主義的だった
温故知新とも言いますが、ここ数年の傾向から言うと一気に平成中盤ぐらいの戦隊に立ち戻った感がありました。いわゆる「置きにいった」感?
縦軸が薄く、横の層を厚くという傾向が強かった。
ここ数年は縦軸強めだったので、個人的には物足りませんでした。
でもそのおかげで素面女幹部が復活したり、最近見てなかったようなテーマの話とかもあったし良かった部分も多かったと思います。
P絡みのまさかのコラボとかもありましたし。
ただ女性観はなんか後退した気がした。良くも悪くもステレオタイプな傾向が強かったからかな?単に脚本とPの趣味が私に合わないだけかもしれんがw

・モチーフのとっ散らかりっぷり
魔法なのか宝石なのか車輛なのか。衣装は魔法っぽいのに、CARATはバリバリの最先端科学組織だし、宝石と車輛という噛み合せほぼゼロの要素なのが必然性とは?という疑問にはなっていた。
イマジネーションの肯定はいいんだけど、全体的にモチーフの繋がりが薄くて散らかってた気がする。
この辺り、もっと尖ったコンセプトでも良かったのに。
でも「魔法」っぽさがないと、イマジネーションという不思議な力を説明するのが難しかったんだろうな。

・一番面白かったのが敵側
これは如実だったと思う。多分敵のドラマが一番面白かった。
それはおそらく、充瑠たちは「キラメイジャー」に所属してる時点で救われてる存在だからなんだよな。
キラメイジャーである限り、悩みや苦しみはあれど肯定してもらえる場所を彼らは得ている。アイデアが出なくても、仕事が辛くても、キラメイジャーである限り、彼らは絶対的肯定を得られる安心感を我々は感じていたのではないだろうか。
一方のヨドンヘイムは、ガルザを筆頭に「認められないがゆえに救われない」という、対比的な存在だった。
だからヨドンヘイム側は誰かに認めてもらいたくて、誰かに肯定してもらいたくて必死に戦っていた。それが悪事だとしても、その心境は理解できる。
その姿が視聴者の心をつかんでいたんじゃないだろうか。

個人的にはキラメイジャーのメンバーは、そんなにヨドンヘイムの苦痛を感じないタイプのメンバーだったんじゃないかなと思ってしまっていた。
基本成功者だしな…充瑠はクラスで浮いているとはいえ、それを苦にしてるわけじゃなかったし…細かいところを見たらもちろん挫折もあるんですけどね。
成功者が敗北者に対して優位に立ってる感というのか、ヨドンヘイムを知れば知るほど、「なんか気の毒になる」という気持ちが強くなったのは否めない。俗にいう判官びいき。
キラメイ側はいわゆる敵の気持ちに寄り添う系じゃないのに、限られた部分で寄り添ってたのが違和感だったのかも。
置かれた環境とか経緯とかぶっ飛ばして、イマジネーションを全肯定して解決してしまうというか…いやでもそれが充瑠の持ち味だしな…
感覚でいうと「モヤッ」ぐらいなので別にあまり気にするわけでもないけど、なんとなく強者側の物語感が出てしまってたかな。

ただ、一方でクリエイター同士であれば敵味方種族関係なく理解しあえる、という描写は好きでした。
これはホントにオタクそのものですね。オタクは年齢性別職業関係なく、好きなものだけで友達になれますから。
この気持ちはすごく分かりました。なんだかんだクランチュラが生き残ったのも、彼がクリエイターだったからというのは納得。
ちょっと遠方の創作仲間ですねw

なんだかんだ言ってますが楽しめました。ガルザさんのジョーキーNTRで盛り上がったニチアサが懐かしいw散々コスり倒したわw
次回のゼンカイジャーはかなり異色のコンセプトなので、どんな話になるのか楽しみですね。